植物と動物の区別なく、組織や器官を透明化できる方法を開発しました。この手法を用いて、従来法より蛍光タンパク質の蛍光強度を維持したままで透明化することに成功しました。組織や器官深部の構造を維持したまま細胞を観察することができるため、器官形成や組織の成り立ちのメカニズム研究の加速、農作物の品種改良や脳の診断法開発への貢献が期待されます。 厚みのある組織や器官の深部を観察するためには、内部での光の反射・散乱・吸収を防ぎ、光の直進性を維持することが大切です。生物の組織・器官はさまざまな物質を含むため、そのままの状態で内部構造を知ることは困難です。そこで、組織や器官を光が通過できるように透明化する方法が開発されてきました。ところが、植物と動物では組織や器官に含まれる物質が異なるため、手法も別々でした。 大阪大学大学院理学研究科の坂本勇貴助教、東京大学大学院新領域創成科学研究科の松永幸大教授ら、植物や