これまでイノシシのいなかった山口県東部の柳井市の離島、平郡島(へいぐんとう)で、イノシシの目撃情報とイノシシによるとみられる農作物被害が相次いでいる。4キロ以上離れた周防大島などから泳いで渡って来たらしい。 柳井市の平郡出張所によると、目撃情報は一昨年ごろから寄せられ、昨春から一気に増えたという。昨秋には特産のミカンやサツマイモを食べられる被害が続出した。子連れの姿を見た人も複数おり、島内で繁殖しているらしい。 市農林水産課は、周防大島から海を渡って上陸したとみている。平郡島の海岸ではここ数年、周防大島対岸の北側を中心に死骸が見つかっていた。平郡東連合自治会長の境幸伸さん(68)は「泳いで来て力尽きたんじゃろう」と言う。