社会学, 教科書以前のエントリで「謎解き型」論文の例として取り上げたのは、小笠原先生の『有償労働の意味』でした。小笠原祐子, 2005, 『有償労働の意味:共働き夫婦の生計維持分担意識の分析』社会学評論56(1):165-181.謎:同じだけ働いていても女性がより多く家事を負担するのはなぜか?答:労働の「意味」が違う。女性は将来辞めるかもしれないから、仕事はあくまで旦那の仕事の補助という位置づけ。(意味づけレベルで対等だと、家事分担もより対等になる。)すばらしい謎解きだと思います。ただ、まだ多数サンプルで実証されてはいません。(実は私が科研で独自に採取したデータで検証してみたのですが、うまく結果が出ませんでした。データの取り方がまずかったのかも。)このほかにいくつか例を挙げておきますので、参考にしてください。「社会学的想像力」を鍛えたい方は、「謎」の部分だけみて、「答」を自分で考えてみてく