観光による地方創生は、まず何より「人を動かす」ことが肝心。地方を体験し、そのファンになってもらうための導線の形成が求められる。その方法の一つとして、無料化戦略が注目を集めている。 スパリゾートハワイアンズは、東京から福島への無料バスで新規客を獲得Photo by ptrktn 「損して得とる」無料化戦略 東京駅、朝10時。平日にも関わらず、大きな貸し切りバスに、家族連れやカップルが続々と乗り込んでいく。約3時間の旅の行き先は、福島県いわき市のリゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」だ。電車ならば往復約1万2000円かかるところを、スパリゾートの宿泊客に限り、東京や神奈川など首都圏10カ所から毎日、無料でバスを運行している。 ハワイをイメージした巨大施設でプールやホテル、ゴルフ場などを備え、「フラガール」でも有名なスパリゾートは、バブル崩壊に伴い客数が大きく落ち込んだ。そこで起死回生の策とし
![「損して得とる」の威力 無料化戦略で変わる観光地](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5e11c7dc73a560fff855b32f62d6621b240ac03c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.projectdesign.jp%2Fuploads%2F201412%2Fimages%2Fgazou%2F40_ogp.jpg)