金沢市の夫婦(いずれも当時23歳)が昨年8月、石川県の海岸で落とし穴に落ちて死亡した事故で、夫の両親が、穴を掘った夫の友人6人と妻の両親の計8人に対し、計約9100万円の損害賠償を求める訴訟を金沢地裁に起こした。 提訴は10月17日付。訴状などによると、友人と妻は誕生日を控えた夫を驚かせようとして砂浜に深さ約2・3メートルの落とし穴を掘った。妻が夜、夫を連れ出したが、目印を見失って2人とも穴に落下し、窒息死した。 夫の両親は「5時間もかけて掘った大きな穴に転落すれば、人が死亡する可能性があることは十分に予想できた」と訴えている。また、妻が亡くなったため、妻の両親も訴えたという。 この事故で妻と友人6人は重過失致死などの疑いで金沢地検に書類送検されたが、地検は今年1月、妻を容疑者死亡で不起訴、友人も不起訴(起訴猶予)とした。