情報セキュリティの現場で起きている『教育不足』(前編) 本当の『専門家』に求められているのは、本質を理解する力 情報セキュリティ大学院大学 中央大学 研究開発機構 内田 勝也 助教授 情報のネットワーク化が急速に進行している現在の日本。しかしその一方で、情報漏えいやデータ破壊といった情報ネットワーク社会を脅かす犯罪が増加しているのも事実だ。果たして今の日本にはどのようなセキュリティ問題があるのか、そしてその問題を解決する方法は存在するのか。今回は情報セキュリティ大学院大学 兼 中央大学 研究開発機構の内田勝也助教授に話を聞いた。 内田: 結論から言ってしまえば、日本には「本当の意味で“セキュリティに関する専門家”が少ない」というのが最も大きな問題です。もちろんWebサイトの構築を仕事にしている人は大勢います。しかし私が言いたいのは、その人たちに本当の「基礎」が備わっているのか