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ブックマーク / www5a.biglobe.ne.jp/~sakatam (2)

  • 叙述トリック分類|黄金の羊毛亭

    [A-2-1] 性別の誤認 登場人物の性別を誤認させるトリックは、当然ながら、女性を男性と誤認させるものと、男性を女性と誤認させるものとに分けられます(*2)。多くの作品では前者のトリックが使われており、後者のトリックが使われた作品はあまり見当たらないのが実状です(安眠練炭さん「女か虎か」及びきたろーさん「男女トリックの男女比」を参照)。 [A-2-1-1] 女性を男性と誤認させるもの 女性を男性と誤認させるためには少なくとも、呼称や言動を含めた描写の中性化を行う必要があります。少なくとも現代の日を舞台とした作品では、中性的な描写がなされた人物は概して男性と解される傾向があるので、とりあえずはそれで十分だと思われます。 さらに、職業や肩書、あるいは特定の行動(例えば女性との性行為)などに関する先入観を利用して誤認を補強する例もあります。 [A-2-1-2] 男性を女性と誤認させるもの 男

  • 叙述トリック概論|黄金の羊毛亭

    [図2]からもわかるように、事象Aが物語世界の中で改変(または誤認)されることはないのですから、叙述トリックは仮想の物語世界の中ではなく、送り手がそれを表現した叙述の中にのみ存在すると考えることができます。 [3] トリックの解明 [図2]に示したように、通常のトリックとは異なり、叙述トリックでは物語世界の中の事象Aが改変されることはありません。すなわち、叙述トリックは物語世界に影響を与えない、と表現することもできるでしょう(*2)。 ところがこれは、物語世界の中の登場人物は叙述トリックの存在を認識することすらできない(*3)、ということを意味します。したがって、叙述トリックが仕掛けられた物語の登場人物は、叙述トリックによって隠された真相そのもの(例えば[図2]における事象A)を直接的に示すことはできる(*4)としても、叙述トリックを解き明かす(仕掛けを説明する)ことはできない、ということ

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