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ブックマーク / yamada10-07.hateblo.jp (8)

  • 荒木飛呂彦の語る即興演奏と創作行為の共通点を、もう少し膨らませた話 - ポンコツ山田.com

    講談社現代新書『物語論』に、荒木飛呂彦先生のこんな話が載っています。 物語論 (講談社現代新書) 作者: 木村俊介出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/18メディア: 新書購入: 3人 クリック: 31回この商品を含むブログ (15件) を見る 『ジョジョ』って、すごく構築した作品だとよく思われているんですけど、自分の中ではその時その場で考えたことをアドリブで描くジャズみたいなもので、ちょっと間違えてもその現場の一回限りの録音ならではの味が出ていたら面白いんじゃないの、という考え方でやっているんです。 (p131) テーマも、バーンと打ち出している「人間讃歌」であるとか、「敵も味方も、肯定的にものを考える人しか出さない」であるとかいう、軸として追う部分は揺るがないようにしています。でも、肉づけの細かい部分については、事前に決めすぎると、たとえば「来週の読者」とか「今年の時代の

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    ak9 2012/01/17
  • 鬼頭莫宏の描く「子ども」と「力」と「理念=倫理=正義」の話 前編 - ポンコツ山田.com

    先日発売された鬼頭莫宏先生の新作『なにかもちがってますか』。 なにかもちがってますか(1) (アフタヌーンKC) 作者: 鬼頭莫宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/01/07メディア: コミック購入: 12人 クリック: 668回この商品を含むブログ (69件) を見るレビューはこちらの記事で書いていますが、その内容を乱暴を承知でごくごく簡単にまとめてしまえば、社会に相容れない「正義」を持った少年と社会に相容れない「力」を持った少年による、ボーイ・ミーツ・ボーイのお話。この、「子ども」と「理念=正義=倫理」と「力」というのは、これまでの鬼頭先生の長編連載、すなわち『なるたる』と『ぼくらの』でも見られたものでした。なるたる(1) (アフタヌーンKC) 作者: 鬼頭莫宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/08/19メディア: コミック購入: 9人 クリック: 229回この

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    ak9 2011/01/10
  • 「幽☆遊☆白書」キャラクターの持つ欲望から考えるキャラ立ちと話の濃度の話 - ポンコツ山田.com

    幽☆遊☆白書 (19) (ジャンプ・コミックス) 作者: 冨樫義博出版社/メーカー: 集英社発売日: 1994/12/01メディア: コミック購入: 1人 クリック: 46回この商品を含むブログ (14件) を見る連載をリアルタイムで追っていたものの、友達が持っていたのもあり、自分で単行を購入することをしていなかった幽遊白書。最近になってちまちま買い集めていたんですが、ようやく全巻揃いました。雑誌でとは言えしっかり読み込んでいた昔の作品は、ついつい単行の購入を後回しにしてしまう。そんな気持ちわかりません? で、読み直した感想。やっぱり幽白は、仙水編からが面白いです。 バトルものへシフトチェンジした3巻以降から暗黒武術会編までと、以降の仙水編からラストまででは、作品から感じる印象が違うのですよ。感覚的な言葉で言えば、仙水編からはとてものびのび描いているように感じる。キャラクター、特に敵キ

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    ak9 2010/02/08
  • 「ぼくらの」が描いた一つの答えとその説得力の話 - ポンコツ山田.com

    ぼくらの 11 (IKKI COMIX) 作者: 鬼頭莫宏出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/12/26メディア: コミック購入: 6人 クリック: 85回この商品を含むブログ (77件) を見る去年の最後についに最終巻が発売された、鬼頭莫宏先生の「ぼくらの」。そういえば、今まで一度も「ぼくらの」について書いていなかったので、最終巻発売を祝して筆をとってみました。というか、この作品は完結するまで迂闊なことはかけないな、と思っていたのですね。 ネタバレ上等で書いてきますので、未読の方は注意してください。 今まで何度か書いたことと思いますが、鬼頭先生の作品、特に連載作品に見られるモチーフとして、「生(性)と死」があります。(参考記事;「終わりと始まりのマイルス」と鬼頭莫宏のモチーフの話) 人間によく似た非人間(人形)との交流を描いた「ヴァンデミエールの翼」。子どもの(良くも悪くも)真

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  • 「BLACK LAGOON」 「面白さ」を求めたロックは「夕闇」にいられたのかという話 - ポンコツ山田.com

    BLACK LAGOON 9 (サンデーGXコミックス) 作者:広江 礼威小学館Amazon三年の長きに亘って、三巻以上の長きに及んで連載されたロベルタ編が、ようやく終わった。何はともあれ、長かった。なにせ現時点ではあるが、全発売巻数の1/3を越える量だ。果たして連載最後の話でどれほどの話数が費やされるのか、想像するとぞっとする。 ともあれロベルタ編。今回のポイントの一つは、どんどん悪役面が加速していくロックだ。 最初に依頼を持ちかけられたときは (7巻 p83) こんな顔をしていたロックが、終盤になれば (9巻 p44) (9巻 p190) こんなあくどい顔をして、ことが全て終わった後には (9巻 p256) こんな笑ってない目で笑うようになる。実に悪そうだ。 前々編の日編で、雪緒はロックを「夕闇に留まっている」と言った。「貴方は結局何も選んでいない」と。それにショックを受けたロックだ

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    ak9 2009/10/30
  • 三点リーダしかないフキダシにはどんな意味があるのかという話 - ポンコツ山田.com

    フキダシの中に擬音が入っているのは固有のニュアンスを持って聞こえているのだなどと理解できるのですが、フキダシの中に無音(…)が入っているだけというものがどうしても納得できません。 絵で補完してあるものの場合なら「(人は)話している・話したいが(周りには)声になっていないのだな」等と理解はできるのですが。 話さないなら何故わざわざフキダシを使った!と見る度に気持ち悪くなるので、何か納得できる落とし所なんかを考察して頂けたら嬉しいです。 web拍手よりこのようなコメントをいただきましたので、ちょいと三点リーダの使い方について考えてみたいと思います。 三点リーダ、つまり「…」です。漫画小説のセリフ部で、なんらかのセリフを伴って使われたり、あるいは単独で使われたりします。 前者の場合は、発言の「間」を意味すると考えるのが妥当かと思います。 (もやしもん 7巻 p142) 「そうなんか」の後に「

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    ak9 2009/10/15
  • 「よつばと!」に見るコマ送り技法のニュアンスの話 - ポンコツ山田.com

    よつばと! 8 (電撃コミックス) 作者: あずまきよひこ出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2008/08/27メディア: コミック購入: 29人 クリック: 247回この商品を含むブログ (573件) を見る先日ふと思い立って全巻読み返してみたんですが、最新刊(つっても半年以上前ですが)では今までほとんど見られなかった技法が使われていると思うんです。 私は以前「よつばと!」を、「普通な世界を新鮮な目で見る」作品と評しましたが、それをもうちょっと具に説明すれば、「私たちが親しんでいる日常を、子どもの視点という新鮮な非日常で切り取っている漫画」と言えます。 「よつばと!」の世界は、日のどこかにはありそうななんでもない町ですが、それをなんでもないと思えるのは私たちが歳をとったからで、自分が子どもの頃を思い出してみれば、近所の神社の裏側や小さな川の橋の下がどれだけ不思議に

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    ak9 2009/05/02
  • 漫画表現の中の、光を反射しない眼について - ポンコツ山田.com

    漫画の中でしばしば見かけられる表現として、「つや消しの眼」、「光を反射しない眼」があります。百聞は一見に如かずと言うことで、例をいくつか挙げてみましょう。 (うしおととら 愛蔵版 11巻 p143) (シンシア・ザ・ミッション 7巻 p66) (GS美神・極楽大作戦 愛蔵版 11巻 p122) こんな感じのヤツですね。 私たちは特に誰に説明されたわけでもなく、これらの表現を受け入れ、ある一定の解釈をしています。 大体の場合において、眼が光を反射していないキャラを見ると私たちは、「そのキャラは正気を失っている」のように解釈するのではないでしょうか。上で挙げた三つの例は、概ねその解釈に沿ったセレクトになっています。「うしとら」ではこのキャラは妖怪に操られ、「シンシア」では薬物で自由意志を失わされ、「GS美神」では偽物の映像、つまり人のものではない意思表明となっています。 そこから派生して*1

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