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ブックマーク / number.bunshun.jp (24)

  • タイガーマスクがもたらした功罪。4月23日の衝撃デビューと負の遺産。(原悦生)

    1981年4月23日、蔵前国技館。タイガーマスクvs.ダイナマイト・キッド戦。この日、日プロレス界に革命が起こった。 タイガーマスクが新日プロレスのリングでデビューしたのは、1981年4月23日、蔵前国技館だった。あれから39年経った。 あの日、タイガーマスクは実は周囲からそんなに期待されていなかった――と言ったら、多くの人は不思議に思うかもしれない。しかし、事実、タイガーマスクは期待されていなかったし、ファンにも受け入れられないんじゃないかという不安視する見方が大半だったのだった。 新日プロレスも「IWGP(インターナショナル・レスリング・グランプリ)」という大きなプロジェクトに向けて邁進している時代で、劇画やテレビのアニメ番組の主人公がプロレスのリングで実際に戦うというプランは、そんなに重要な位置づけではなかったのだ。 今では、タイガーマスクが佐山聡(サトル)だったことは、ファン

    タイガーマスクがもたらした功罪。4月23日の衝撃デビューと負の遺産。(原悦生)
  • チェコ史上初の「野球テレビ中継」、選手の本業は「地理教師・消防士・金融アナリスト」…WBCチェコ代表を“絶対好きになる”話(水次祥子)

    相撲、どこに行ったら見られるの? 屋根のある球場だけでなく、選手たちのほとんどは日に来ること自体が初めて。だからこそ目にするものすべてが新鮮だった。ジーマはうれしそうにこう続けた。 「日文化べ物も気に入ったよ。スシに、ラーメン。何ていう名前だっけな、あのラーメンは……。とにかく辛くておいしかった。日文化や伝統もいいね。お寺とか、細かいディテールにこだわるところとか」 ディテールとは? 「例えばレストランで、箸の置き方とかもてなしの仕方とか。何でもきちんとした決まり、約束事がある。(土俵に上がってから儀式がある)相撲もそうだよね。実はすごく相撲を見に行きたいと思っているんだ。どこに行ったら見られるの? 連れていってほしい」 そう言って人懐っこそうな笑みを浮かべた。 チームの大黒柱は「業・消防士」 チェコ代表は、昨秋にドイツで行われた予選A組(ヨーロッパ・アフリカのチームが出場

    チェコ史上初の「野球テレビ中継」、選手の本業は「地理教師・消防士・金融アナリスト」…WBCチェコ代表を“絶対好きになる”話(水次祥子)
  • 「こんな大金見たことない」 ジャイアント馬場16歳《高校2年で中退して巨人入団》の真相と、知られざる球児時代(広尾晃)

    兄の正一は1943年2月6日、ブーゲンビルで戦病死した。父の一雄は鍛冶職人だったが病弱で、一家の家計は母のミツと2人の姉が雑貨店を営んで担っていた。 馬場の両親は小柄で、人も小学校低学年までは小柄だったが、5年生頃から急に身長が伸びて目立つようになった。これは「下垂体性巨人症(下垂体性成長ホルモン分泌亢進症)」という病気によるものだったが、当時はこの病気は全く知られていなかった。 新潟は野球好きが多い土地柄で、馬場は11歳のときには少年野球チーム「若鮎クラブ」に入団する。エースだったと言う。また同時期に馬場は「少年ジャイアンツの会」に入会。今のファンクラブの原型の一つで、馬場は全国大会に行くため、休みを利用して列車で東京へ行ったこともある。このときに馬場正平は大打者の青田昇とトイレで顔を合わせて感動している。根っからの野球好き、そして巨人好きだったのだ。 中学入学時にはすでに185cm

    「こんな大金見たことない」 ジャイアント馬場16歳《高校2年で中退して巨人入団》の真相と、知られざる球児時代(広尾晃)
  • アイスW杯で「サラリーマン世界一」。異色クライマー・門田ギハードとは?(森山憲一)

    東京オリンピックに向けてますます盛り上がりを見せているスポーツクライミング。 8月に東京・八王子で開かれた世界選手権の興奮もさめやらぬうちに、この10月26・27日には、千葉県印西市でワールドカップが開催され、世界の強豪が再び日に集結する。 さてその一方で、もうひとつのクライミング・ワールドカップが開かれているのをご存知だろうか。「スポーツ」ではなく、「アイス」のワールドカップ。「アイスクライミング・ワールドカップ」である。 昨シーズン、そのアイスクライミング・ワールドカップで、決勝に進出した日人クライマーがいる。この大会で日人が決勝進出したのはじつに8年ぶりのこと。これ以前には、2人のクライマーが1回ずつ決勝に出たことがあるだけだ。 世界の最強国として日が君臨しているスポーツクライミングと違って、アイスクライミングでは日はまだまだ弱小国。そこに彗星のように現れたひとりのクライマ

    アイスW杯で「サラリーマン世界一」。異色クライマー・門田ギハードとは?(森山憲一)
  • 往復ビンタ10発以上「きつい振りすんな!」竹田高剣道部主将“死亡事件”から12年…遺族が明かす“暴力指導の壮絶さ”――2021 BEST5(中小路徹)

    午前10時半ごろから打ち込みが始まり、トイレに嘔吐しにいく部員が現れ始めた。吐き気は中度の熱中症の症状の一つだ。しかし、顧問は戻ってきた部員を案ずるどころか、腰を竹刀で3発ほどたたいた。 主将である剣太さんへの指導も苛烈さを増した。「俺の言ったポイントが全くできていない!」「気迫がない!」と、顧問は声を荒らげた。面を持ち上げ、むき出しになった首をたたく場面もあった。 その後、剣太さんは一人、練習を続けさせられる。顧問は、個々の打ち込みが合格かどうか、部員全員の挙手で決めさせる方式を採った。剣太さんを合格とした部員はいた。しかし、顧問から「どこがいいんだ!」と責められ、誰も挙手できなくなった。 「俺、頑張るけん、みんな手を挙げてな!」と自らを鼓舞した剣太さんだったが、徐々にふらつく。繰り返し壁に当たるようになり、ついにひざまずいた。そして、「もう無理です」と言った。 ふらつく姿に「芝居やろう

    往復ビンタ10発以上「きつい振りすんな!」竹田高剣道部主将“死亡事件”から12年…遺族が明かす“暴力指導の壮絶さ”――2021 BEST5(中小路徹)
    akakiTysqe
    akakiTysqe 2022/01/01
    https://twitter.com/jenaiassez/status/1477168892158300163他人——特に支配的な他人は、理解できる理由など何もなくても、時にはただ楽しいからという理由で殺しに掛かってくるものだ、という認識である
  • 往復ビンタ10発以上「きつい振りすんな!」竹田高剣道部主将“死亡事件”から12年…遺族が明かす“暴力指導の壮絶さ”(中小路徹)

    「おにぎり、1個? 2個?」 「1個でいいや。部活きついとべられんけん」 その朝、弁当について母とそんな会話を交わした長男は、生きて帰ってこなかった。大分県立竹田高で起きた剣道部主将熱中症死亡事故。今夏、十三回忌を迎えた両親はこれまで、司法の場で指導者の責任を問い続けてきた。その思いは、スポーツ指導での暴力への厳罰化という形の抑止につながっている。 2009年8月22日。工藤剣太さん(当時17)が死亡した経緯から振り返る。ここまで描写できるのは、両親が部員たちの協力を得て、証言を聞き集めたからだ。当初、大分県の教育委員会と学校関係者が示した報告書は、ごく簡単な時系列に過ぎなかった。部の後輩でもあり、事の一部始終を見ていた弟が「事実と違う!」と怒りをあらわにしたことから真実追及がなされたことを、まず確認しておきたい。 水分補給は少なめ、嘔吐する生徒に竹刀で叩く 練習は午前9時から始まった。

    往復ビンタ10発以上「きつい振りすんな!」竹田高剣道部主将“死亡事件”から12年…遺族が明かす“暴力指導の壮絶さ”(中小路徹)
  • 令和の部活事情「帰宅部が1番人気って本当?」「部活でサッカーやるのはカッコ悪い」イマドキ中学生の本音(沼澤典史)

    中高生に人気の部活が大きく変わり始めている。正確には部活に入らない=「帰宅部」が当たり前になっているという。現役教師の方々に取材し、その背景に迫った(全2回/後編へ)。 野球の「甲子園」、サッカーの「国立」、ラグビーの「花園」……。部活動の大会は多くの人々の関心を呼び、学生が毎年生み出すドラマに全国が熱狂する。 それはなにも、こうした「メジャー」なスポーツの部活だけではなく、マイナーなスポーツの部活にも、それぞれのドラマがあり、生徒や顧問、保護者らが一体となって学生時代の青春の1ページを形作っている。学生の分は勉強とはいえ、「文武両道」を校訓とする学校も多数あり、教育理念の面でも学校生活と部活は不可分と考えられていることもまた事実だ。 しかし、近年では厳しすぎる指導に対して「ブラック部活」や「パワハラ」などの言葉が叫ばれ、生徒の側が部活を見る目は、学校側のそれとは大きく異なってきているよ

    令和の部活事情「帰宅部が1番人気って本当?」「部活でサッカーやるのはカッコ悪い」イマドキ中学生の本音(沼澤典史)
  • 高校生も帰宅部(約20%)が増えている…現役教師のため息「運動部を減らしたいのにOBOGの反発がすごくて…」(沼澤典史)

    中学で帰宅部の人気が伸びている背景を調べてみると、現在のスポーツ部活が抱える様々な問題が見えてきた。では高校生の部活ではどうなのか? そしてそれらの問題を解決するカギはあるのか?(全2回/前編へ) 高校生でも帰宅部(約20%)が増加中 中学と比べ、高校の部活は甲子園などを始め、規模も注目度もケタ違いだ。大学スポーツと比べても、メディアでの扱いやファンの多さで引けを取らない。 しかし、帰宅部が増加しているのは高校も同様である。高校2年生に対する調査では「部活に無所属」と回答した生徒は平成26年度は19.0%、平成28年度は20.3%と増加している(国立青少年教育振興機構調査)。直近の調査はないが、中学同様に増加傾向にあると考えていいだろう。 実際、20年以上のキャリアを誇る福島県のベテラン高校教師も生徒たちの変化を感じている。 「昔より帰宅部が増えた印象は確実にありますね。私の担任する学年の

    高校生も帰宅部(約20%)が増えている…現役教師のため息「運動部を減らしたいのにOBOGの反発がすごくて…」(沼澤典史)
  • <ウイグル問題>北京五輪ボイコット論で思い出す 「41年前モスクワ五輪の悪夢」“不参加”を決めたJOCの悲しい本音(近藤正高)

    モスクワ五輪、男子1500メートルで優勝したセバスチャン・コー(イギリス)のゴール。サッチャー首相の勧告に反し、イギリスの選手たちはモスクワ五輪に参加した 4月6日、米国務省のプライス報道官が記者会見で、来年2月に予定される北京冬季五輪について、中国の人権問題への懸念から、ボイコットする可能性を同盟国と協議したいとの意向を示した。米国のバイデン政権は、中国の新疆ウイグル自治区でのウイグル民族などに対する人権侵害を強く非難し、これを否定する中国政府と対立を深めている。それだけに国務省報道官の発言は波紋を広げたが、これに対し翌日には、ホワイトハウスのサキ報道官が「同盟国などとボイコットをめぐる協議は行っていない」と述べ、政権側が事態の沈静化を図る格好となった。 今回の国務省報道官発言をきっかけに、日でも北京冬季五輪に参加すべきかどうか議論が起こっている。そこでにわかに引き合いに出されるように

    <ウイグル問題>北京五輪ボイコット論で思い出す 「41年前モスクワ五輪の悪夢」“不参加”を決めたJOCの悲しい本音(近藤正高)
  • 「お前は国に従いなさい」「いつか復讐したい」41年前モスクワ五輪ボイコット、人生を狂わされた選手たちの“その後”(近藤正高)

    アメリカ国務省報道官発言をきっかけに、日でも北京冬季五輪に参加すべきかどうか議論が起こっている。そこで引き合いに出されるようになったのが41年前モスクワ五輪ボイコットだ。政府、JOCの判断により五輪の舞台に立てなかった選手たちの“その後”とは?(全3回の2回目/#1、#3へ) モスクワ五輪のボイコット問題をめぐっては、のちのちまで語られる場面がある。それは1980年4月21日に、五輪参加を目指す選手やコーチが岸記念体育館で開いた「緊急強化コーチ選手会議」だ。その冒頭、議長役の柔道の佐藤宣践(のぶゆき)コーチが招集した理由を説明し、「モスクワに参加すべし」と提唱した。これを口火に選手・コーチが次々と発言を促され、すでに政府の意向を受けてボイコットに傾きつつあったJOCへの不満を爆発させる。それはまさに決起集会というべき光景であった。 なかでもレスリングの高田裕司(当時、日体育大学研究員・

    「お前は国に従いなさい」「いつか復讐したい」41年前モスクワ五輪ボイコット、人生を狂わされた選手たちの“その後”(近藤正高)
  • 41年前のナベツネ「モスクワ五輪は中止すべきだ」 20億円を投資したテレ朝責任者の“恨み節”「俺は失脚した」(近藤正高)

    アメリカ国務省報道官発言をきっかけに、日でも北京冬季五輪に参加すべきかどうか議論が起こっている。そこで引き合いに出されるようになったのが41年前モスクワ五輪ボイコットだ。当時、約20億円を投じて放送権を手にしたテレビ朝日、ボイコットで受けた影響とは――。(全3回の3回目/#1、#2へ) モスクワ五輪ではテレビ朝日が、大会組織委員会(MOOC)と契約して日国内での独占放送権を獲得していた。それは同局が日教育テレビからテレビ朝日と改称(当時の正式社名は全国朝日放送)する前月、1977年3月のことだった(以下、改称前に関する記述も含めて同社名はテレビ朝日で統一する)。 その約半年前のモントリオール五輪では、NHKと民放連で組織されたJSNP(ジャパン・サテライト・ニュース・プール)が放送を担当し、成功を収めていた。それだけに、テレビ朝日単独での放送権獲得に、各局関係者は意表を突かれた。 も

    41年前のナベツネ「モスクワ五輪は中止すべきだ」 20億円を投資したテレ朝責任者の“恨み節”「俺は失脚した」(近藤正高)
  • IOC重鎮に本音を聞いた「五輪は開催する」けど「感染拡大なら日本に責任」… 埋まらない世論との溝、海外メディアも悲観的なまま(長谷部良太)

    東京五輪開幕まで4月14日でちょうど100日となった。来ならば開催国では機運が最高潮に高まり、自国選手たちの調整ぶりやメダル獲得予想に大きな注目が集まる時期だろう。しかし、「ウィズコロナ」で初めて行われる今回は状況が全く異なる。人々の関心は、「五輪をやれるのか、やれないのか」にある。 世論調査では大半が今夏開催を疑問視 毎日新聞などが3月に行った世論調査では、東京五輪を「予定通り開催すべき」と答えた人はたった9%だった。朝日新聞が4月10、11日、東京五輪・パラリンピック開催について3択で尋ねた世論調査の結果は、「今年の夏に開催する」が28%、「再び延期する」は34%、「中止する」は35%。日では今なお、大半が今夏の開催を疑問視している。

    IOC重鎮に本音を聞いた「五輪は開催する」けど「感染拡大なら日本に責任」… 埋まらない世論との溝、海外メディアも悲観的なまま(長谷部良太)
  • IOC重鎮に本音を聞いた「五輪は開催する」けど「感染拡大なら日本に責任」… 埋まらない世論との溝、海外メディアも悲観的なまま(長谷部良太)

    東京五輪開幕まで4月14日でちょうど100日となった。来ならば開催国では機運が最高潮に高まり、自国選手たちの調整ぶりやメダル獲得予想に大きな注目が集まる時期だろう。しかし、「ウィズコロナ」で初めて行われる今回は状況が全く異なる。人々の関心は、「五輪をやれるのか、やれないのか」にある。 世論調査では大半が今夏開催を疑問視 毎日新聞などが3月に行った世論調査では、東京五輪を「予定通り開催すべき」と答えた人はたった9%だった。朝日新聞が4月10、11日、東京五輪・パラリンピック開催について3択で尋ねた世論調査の結果は、「今年の夏に開催する」が28%、「再び延期する」は34%、「中止する」は35%。日では今なお、大半が今夏の開催を疑問視している。

    IOC重鎮に本音を聞いた「五輪は開催する」けど「感染拡大なら日本に責任」… 埋まらない世論との溝、海外メディアも悲観的なまま(長谷部良太)
  • 「海外では同性愛者の存在が見えている」元バレー選手・滝沢ななえが思う日本の「女性ってさ」問題の難しさ(松原孝臣)

    レズビアンであることを公表している元バレーボール選手の滝沢ななえさんが、スポーツ界に求められる多様性への姿勢について語った(全2回の2回目/前編はこちら)。 バレーボール界で活躍し、引退したのちの2017年、滝沢ななえは自身がレズビアンであることをテレビ番組でカミングアウトした。 その3年前、国際オリンピック委員会はオリンピック憲章を改訂。性的指向による差別の禁止を加え、2016年のリオデジャネイロ五輪、2018年の平昌五輪では海外の多くの選手がカミングアウトするに至った。 ただ、日ではまだ状況が異なる面がある。 滝沢はこう捉える。 「海外だと同性婚が認められていて、国の文化としてというのが言い方として合っているか分からないですが、同性愛者の方の存在が見えているというか、身の回りにそういう方がいることが当たり前の国々があると思います。そういう国であればアスリートもなんの懸念もなく言える。

    「海外では同性愛者の存在が見えている」元バレー選手・滝沢ななえが思う日本の「女性ってさ」問題の難しさ(松原孝臣)
  • 「この表紙は放映できません」タブー視された私の本 なぜ日本人は “スーパーの肉”しか見たくないのか(繁延あづさ)

    (※この記事では文中に一部、猟師が仕留めた動物の写真などが掲載されています。血が見えているものもあります。ご注意ください) を出していちばんの衝撃は“こんなに隠されるのか”ということだった。 生き物を殺してべている。そんな当たり前の事実が、伝えられないとは。 猟師と山に入り、殺した獣を家で料理する。あるいは、山の獣の肉をもらってべる。そんな暮らしを約10年してきた。大きな脚を台所で解体しながら、肉の匂いを嗅ぎながら、どんな料理にしようかと考え、家族が集まる卓に出す。こうした日々を綴った単行『山と獣と肉と皮』(亜紀書房)を出したのは昨年秋。山と台所を行き来する中で、当たり前に思えていたことが少しずつ違って感じられるようになり、“いま”を取っておきたくなった。消えゆく風景を写真に撮るみたいに、を書いた。 <人間の住む世界で“悪いこと”とされていることが、山では当たり前の風景として

    「この表紙は放映できません」タブー視された私の本 なぜ日本人は “スーパーの肉”しか見たくないのか(繁延あづさ)
  • 「現役時代はその必要性を感じなかった」 レズビアンを公表した滝沢ななえが語る“言う言わないの自由”(松原孝臣)

    「何か一歩踏み出すという行動をするのが大事なんじゃないか、そういうところは伝えたいと思います」 バレーボールに打ち込み、現役生活から退いた現在はトレーナーとして活躍する滝沢ななえは、柔らかな、でも確固とした芯を感じさせる表情とともに語った。 バレーボールのファンであれば、その名前を知っていることだろう。 その足跡を簡潔にたどりたい。 滝沢は八王子実践中学・高校で6年間、バレーボールに打ち込んだ。八王子実践は高校バレー界を越えて名前を知られる屈指の名門校である。滝沢は全国大会にも出場し、高校3年生のときには主将を務めた。 「監督が『滝沢がキャプテンをやれ』と。八王子実践は監督がキャプテンを指名するんです」 卒業後、パイオニアレッドウィングスに進む。その後、上尾メディックスでプレーし、2013年に引退。その後、トレーナーとなった。

    「現役時代はその必要性を感じなかった」 レズビアンを公表した滝沢ななえが語る“言う言わないの自由”(松原孝臣)
  • 女子陸上選手はなぜ“セパレート型”ユニフォームを着る? 努力を踏みにじる「性的画像撮影」の卑劣さ(松原孝臣)

    女性アスリートの撮影被害や画像拡散などの問題に焦点があてられるようになった。 陸上競技も、問題視される競技のひとつだ。 主に短距離やハードル、走幅跳や走高跳などの女性アスリートが着用している、上下が分離したタイプのユニフォーム、いわゆる「セパレート型」のユニフォーム姿が撮影の標的とされてきた。 全国大会で活躍するレベルにある選手は、今ではたいがいセパレート型を着用している。学生でも多くの選手がこのタイプのユニフォームを選ぶ。スタンダードと言っていいだろう。 肌が出ている割合が多いがゆえに、撮影の被害を受けてきた。でもセパレート型を着用するのには、競技上の根拠がある。 もともとはセパレートのユニフォームはなかった セパレート型のユニフォームはもともとあったものではない。昔はランニングシャツにランニングパンツが主流であった。 最初にセパレートタイプを着用した選手が具体的に誰かははっきりしないが

    女子陸上選手はなぜ“セパレート型”ユニフォームを着る? 努力を踏みにじる「性的画像撮影」の卑劣さ(松原孝臣)
  • 「黒人には無理」と言われて“本塁打王”になったハンク・アーロンがキング牧師に言われた一言とは?【追悼】(ナガオ勝司)

    何も知らなかったんだな、と今さらながら実感する。 1月22日金曜日に亡くなられた、ハンク・アーロン氏のことである。 その名をしっかりと認識できたのは1977年、王貞治氏(当時巨人。現ソフトバンク球団取締役会長)が、アーロン氏の通算755塁打の記録を抜いた時のことだ。 実はそれより3年前の1974年、ベーブ・ルースの旧記録(=通算714塁打)を破ったばかりのアーロン氏が同年秋の日米野球の際に来日し、王氏と塁打競争(アーロン氏が10対9で勝った)を行っているのだが、当時はMLBにもメジャーリーガーにもあまり興味がなかったので記憶が薄い。 その後もアーロン氏と王氏の親交は続き、お互いに少年野球の世界的な普及活動を行っているニュースや、2人が共演した缶コーヒーのCMが流れた(1990年?)お陰で、日国内のアーロン氏への認識はさらに高まった。 2006年のワールド・ベースボール・クラシック(

    「黒人には無理」と言われて“本塁打王”になったハンク・アーロンがキング牧師に言われた一言とは?【追悼】(ナガオ勝司)
  • 2年生は7人…なぜ大阪朝鮮高は少人数で花園4強を掴めた? 野澤武史コーチが即答したその理由(藤島大)

    104名。部員数にあらず。全校の男子生徒の総員である。女子は106名。計210名の小規模の学校だ。山間部ではない。海沿いの村でもない。大阪メトロ中央線の吉田駅が最寄りのはずである。 その大阪朝鮮高級学校のラグビー部が花園の全国大会で10大会ぶりに4強入りを果たした。1月5日の準決勝。この4日後には日一となる桐蔭学園に12-40で敗れた。こちら神奈川の私学は「102名」。というのは部員数、全校の男子生徒は1977名、女子が1423名と資料にはあった。 「全力で戦った。胸を張ってほしい」 小よく大となり巨大に立ち向かった。39歳の社会科教師、権晶秀(コン・ジョンス)監督の敗戦後のコメントに実感はにじんだ。 部員は39人、指導には“慶應のゴリ” 学校の規模を考えれば、大阪朝鮮高が、激戦の大阪地区予選を突破、それどころか花園のセミファイナルまで進んだのは「快挙」と書きたくなる。そして41人(女子

    2年生は7人…なぜ大阪朝鮮高は少人数で花園4強を掴めた? 野澤武史コーチが即答したその理由(藤島大)
  • 『ハイキュー!!』のおかげで浸透中? バラバラなバレー用語に一石を投じた名将の存在(市川忍)

    『ハイキュー!!』が参考にしたという『バレーペディア』は、名将アリー・セリンジャーから影響を受けたものだった 累計発行部数4000万部超えのヒットを記録した『ハイキュー!!』が2020年7月、惜しまれつつ週刊少年ジャンプでの連載に終止符を打った。2012年2月に登場して以来、8年半に渡り多くのファンを魅了してきた連載の終了に、コミックだけにとどまらずアニメ、演劇などさまざまなカテゴリーの『ハイキュー!!』ファンからは別れを惜しむ声があがった。 原作者・古舘春一氏による高校のバレーボール部を題材とした『ハイキュー!!』は、主人公の日向翔陽やチームメート、対戦相手を含めた登場人物それぞれが、バレーボールという競技を通じて成長していく姿を描いた物語だ。個性的な登場人物がときにはぶつかり、ときには挫折を味わいながら絆を深めていく。 その様はバレーボールファンだけではなく、バレーボールにさほど興味の

    『ハイキュー!!』のおかげで浸透中? バラバラなバレー用語に一石を投じた名将の存在(市川忍)