東京オリンピックに向けてますます盛り上がりを見せているスポーツクライミング。 8月に東京・八王子で開かれた世界選手権の興奮もさめやらぬうちに、この10月26・27日には、千葉県印西市でワールドカップが開催され、世界の強豪が再び日本に集結する。 さてその一方で、もうひとつのクライミング・ワールドカップが開かれているのをご存知だろうか。「スポーツ」ではなく、「アイス」のワールドカップ。「アイスクライミング・ワールドカップ」である。 昨シーズン、そのアイスクライミング・ワールドカップで、決勝に進出した日本人クライマーがいる。この大会で日本人が決勝進出したのはじつに8年ぶりのこと。これ以前には、2人のクライマーが1回ずつ決勝に出たことがあるだけだ。 世界の最強国として日本が君臨しているスポーツクライミングと違って、アイスクライミングでは日本はまだまだ弱小国。そこに彗星のように現れたひとりのクライマ