江戸初期創業の薬局、江戸末期から続く茶屋――。徳島市中心部の老舗を観光スポットとして紹介したマップを徳島商工会議所がつくった。この街の魅力が老舗の文化であることを再確認できるという。 「徳島市中心街まち歩きガイドマップ」(縦約50センチ、横約70センチ)は、JR徳島駅から徒歩20分以内のエリアで、戦前から営む会議所の会員など老舗34店の沿革や住所、連絡先などを記して地図に落とした。料理店やそば店、書店、楽器店、金物店など20店余りが創業100年を超えていた。 江戸初期の1615年の創業で、今は17代目が経営する「つるがや薬局」(同市大道1丁目)。「戦災で資料が焼けてしまったが、創業者は医者で、副業として薬業もやっていたようです」 マップは市内の名所旧跡25カ所も紹介。7千部作り、市内の宿泊・観光施設などに配った。「地域の商工業を戦前から担う老舗の存在をもっと広め、観光への活用も含めて
J1昇格争いに沸いた徳島ヴォルティス。ホーム最終戦で観客数がやっと1万人を超えた。そんな「夢の数字」をJ1、J2を行き来しながらコンスタントに出しているクラブがヴァンフォーレ甲府だ。ホームタウンの山梨県の人口は約86万人で徳島県の約78万人より少し多い程度。なぜそれほど集客があるのか。 甲府のホームの山梨中銀スタジアム(甲府市)。ピッチサイドに立つ看板は、普通は1列だが、ここでは3〜4列が連なる。それだけでは足りず、スタンドのあちこちにも広告の横断幕が張られ、合わせると約180点。その光景はスタジアムの名物となっている。 クラブによると、J2にいた2002年ごろから経営難を乗り切るために広告の販売金額を下げた。最初は幅広い地元企業に資金面で支援してもらう狙いだったが、スポンサーの社員らが家族や友人を誘って来場し、動員に結びついた。01年に就任した海野一幸社長は「うちは親会社を持たないク
サッカーJ2の徳島ヴォルティスは今季、J1昇格争いに初めて加わり、38試合目の最終戦で力尽きた。3年連続最下位という最弱の時代から3年。選手補強が功を奏し、クラブの構想よりも1年早く目標に掲げた「J1昇格」だったが、その壁は厚かった。 最後まで徳島と昇格を争ったのはコンサドーレ札幌。両クラブのホーム最終戦は、共に今季最多のサポーターで埋まるスタジアムで上位チームを迎えたが、結果は対照的だった。 徳島は11月27日。ポカリスエットスタジアムのサポーターは今季初めて1万人を超えた。だが、2位のサガン鳥栖に3点差で完敗し、札幌に得失点差で抜かれて昇格圏内の3位から4位に転落。今月3日、岡山市での今季最終戦では下位チームに敗れた。一方、札幌は3日の今季最終戦がホーム最終戦で、1位のFC東京を破り昇格を決めた。 簡単に連敗しない今季の徳島が最後の正念場で今季2度目の連敗。3日の試合後、主将のM
岩手県出身の詩人・宮沢賢治の自然模写に触れながら生涯を概観する本「宮澤賢治 雨ニモマケズという祈り」(新潮社)を、紫波町在住のエッセイスト沢口たまみさん(51)が出版した。編集作業に入った矢先に震災が起きた。沢口さんは「賢治は自然災害への恐れと表裏一体な面も読み解いている」と話す。 賢治は1896年の明治三陸地震の2カ月後に生まれ、1933年の昭和三陸地震の半年後に亡くなった。今回の震災後、俳優渡辺謙さんが「雨ニモマケズ」を朗読した映像が動画サイトで流され、国内外で反響を呼んだ。 7月末に刊行された本は、口語詩「春と修羅」や短編「注文の多い料理店」などを解説しながら、鳥や花、山などについての賢治の巧みな表現に迫る。沢口さんは「作品を読むのは自然の中で書き漏らした大切な言葉を探し出す作業に似ている」と語る。 「間もなく地面はぐらぐらとゆられ、そこらはばしやばしやくらくなり、象はやしきを
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