一冊の書物は世界の真理をどのように収めようとしたのか。 古今東西の辞典、神学書、哲学書、歴史書といった書物を各専門家が一冊ずつ選び、 その内容と時代背景と造本について濃密に論じる、刺激的な11の論考集。 前 言 松田隆美・徳永聡子 プラトンの近代校訂本 ―― 古典文献学への招待 納富 信留 中世の聖遺物礼拝と文書 ―― モワサック修道院の写本をめぐる考察 杉崎泰一郎 ダンテ『神曲』の世界 藤谷 道夫 世界を読み解く一冊の本 ―― ヨーロッパ中世・近代初期の象徴事典の系譜 松田 隆美 「キリストの系譜」の視覚表象 ―― 中世の英国における伝統と継承 原島 貴子 フランチェスコ・コロンナ 『ヒュプネロトマキア・ポリフィリ』の世界 伊 …… 【編者】 松田隆美(まつだ・たかみ) 慶應義塾大学文学部教授(中世英文学、思想史)。ヨーク大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。 主要業績:『