セーラー服(夏服)を脱ぎ捨て、渓流で戯れるスクール水着姿の美少女たち。その数、39人。現代美術家・会田誠の代表作であるアクリル画「滝の絵」は高さ419cm×幅252cmにおよぶ、安土桃山時代の屏風絵を思わせる堂々たる大作だ。ここまでドストレートに少女趣味を押し出されると、清々しさを感じさせるではないか。また、芸術には門外漢でも、これだけの大作を描き上げるためには尋常ならざる情熱が絵の中の少女たちに降り注がれていることが分かる。この突き抜けた“明るいヘンタイ”っぷりが、何とも心地よい。美術館での初の個展となる「会田誠展 天才でごめんなさい」(森美術館)が11月17日(土)~来年3月31日(日)の日程で開催される注目のアーティスト・会田誠の素顔を、ドキュメンタリー映画『駄作の中にだけ俺がいる』は追っている。 会田誠のエッセイ集『カリコリせんとや生まれけむ』(幻冬舎)を読むと、彼の“明るいヘンタ