「すごいねー、なんだか違う街に来たみたい」とすれ違い様に聞こえたのは、高円寺駅の北口に位置する商店街通り、北中通りだ。この通りでは、毎月第三日曜日の16時から「北中夜市」と称する路上フリーマーケットが継続的に開催されている。大きくはない商店街通りだが、手作りのアクセサリーや古着、古物、ローカルフードなどを販売する40店舗が軒を連ね、大変な賑わいを見せている。特筆すべきは、商店街でのフリマであるにもかかわらず、出店者・来場者ともにファッショナブルな若年層が多いこと。また、出店枠を募れば若者から応募が殺到し、すぐ枠が埋まってしまうほど人気を集めている。 北中夜市を企画するのは、高円寺の北中通りでリサイクルショップ「素人の乱」の店長である松本哉。松本は、2000年代に、「途中でやめる」の山下陽光らと共に、いたずらに消費を誘起する行事への抗議を名分に駅前でコタツと鍋を出して行った「クリスマス粉砕集
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