アマゾンが書き換えた「家電」の常識 我々は日々、多数の「家電機器」に囲まれて暮らしている。家電業界においては過去、日本メーカーの勢いが強かったが、いまや世界に多数の製品を出荷している「大手家電メーカー」は数えるほどになってしまった。 なぜそうなったのか? 韓国・中国勢との競争もあるが、今回は、また別の観点からその理由を探ってみたい。ヒントとなるのは、家電業界にとっての「Amazon(アマゾン)」の意味合いだ。アマゾンが体現する「家電のサービス化」が、家電業界にどのような影響を与えているかを考察してみよう──。 「プライムデー」に突出して売れた2種類の家電 アマゾンは、いわずとしれた通販市場の巨人だ。 もともとは書籍販売から始まったサービスだが、現在では衣服から食料品まで、ありとあらゆる品揃えを誇っており、“買えないもの”はきわめて限られている。 なかでも、意外に販売数量が大きいのが「家電」