「行き過ぎたソーシャルゲーム GREEで不正行為の内幕」を読んだ。波紋を呼んでいる「ドリランド騒動」について、「換金市場」と「射幸性」を軸に記者が自ら被験者となりながらソーシャルゲームの闇の部分をあぶり出す、非常に読み応えのある記事だった。 すでに目を通した方も多いだろうし、記事に関するレビューも相当数あるのではないかと思われるが、本稿でも一点だけ問題提起をしたい。というのは、記者の井上理氏は「射幸性」について鋭い指摘をしていたが、それに加えて「なぜ、こんなにも射幸心を煽る仕組みが機能するのか」も重要だと考えるからである。 まず、記事内のこの一文に注目していただきたい。 単なるデジタルの「絵柄」が、月間1億3000万円以上も現金に換金されていた。 いくら射幸心を煽る仕組みになっているからといって、「単なるデジタルの絵柄」に価値を見出すだろうかと不思議に思うはずだ。その理由が、「終わりのない
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