佐賀県神埼(かんざき)市での自衛隊ヘリ墜落事故で、家を失った住人がネット上で罵声を浴びている。沖縄で相次ぐ米軍ヘリの不時着や部品落下の事故では「それで何人死んだんだ!」と国会でやじが飛んだ。基地のそばで不安を抱え生きる人びとへの想像力が、失われかけていないか。【福永方人、和田浩幸】 【写真】墜落現場付近に残る陸自ヘリのものと見られる部品 自衛隊ヘリが墜落した際、家に一人でいた女児(11)は軽傷で奇跡的に難を逃れた。翌日、父の「許せないですよね」というコメントが新聞で報じられると、ツイッター上に非難の投稿があふれた。 <何様? 墜落して亡くなった隊員の事考えねーのかよ> <わざと落ちた訳じゃないし、許せないの意味が分からん> <死ななかっただけいいじゃないか> 戦後、本土でも沖縄でも基地周辺の住民が多数、軍用機の墜落で犠牲となってきた。 横浜市で1977年9月27日、米軍偵察機が住宅地に墜落