スマートフォン時代の新生KDDIは「マルチデバイス」「マルチネットワーク」を目指す――KDDI 田中社長に聞く:新春インタビュー(1/3 ページ) 2010年はKDDIにとって苦難の年になった。 Appleの「iPhone」が大ヒットしたことに端を発したスマートフォンの波は、モバイル業界全体の変革を促した。端末販売市場ではiPhoneの快進撃が止まらず、結果としてソフトバンクモバイルの純増が躍進。さらに昨年はNTTドコモもスマートフォンやモバイルWi-Fiルーターなど“売れ筋商品”を充実させ、持ち前のインフラ品質の高さとセットで訴求した。 しかし、KDDIのauは、この新たな流れに乗り遅れた。 前社長の小野寺正氏は当初iPhoneの影響は限定的と判断し、「スマートフォンは時期尚早」と新分野へのいち早い投資よりも、目下の収益源であるフィーチャーフォン分野への投資を優先。結果として、スマートフ
KDDI代表取締役執行役員専務の田中孝司氏は11月26日、同日に満を持して発売されたAndroid搭載スマートフォン「IS03」や、同社の今後のスマートフォンへの取り組みについて語った。 --IS03は27万台の予約があるとのことだが、予約者全員がすぐに受け取れるのか? IS03の発表から2カ月弱が経過しており、ある程度在庫をためている。発注はすでに終わっているので、あとは年末までに店舗で渡しきれるかというところ。27万台というのはこの業界ではとんでもない数なので焦っている。 --他社のスマートフォンとの差別化のポイントは? これは明らかで、1台持ちを想定していること。これまでの携帯電話向けの機能(おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信)をすべて搭載している。また、サブ液晶のように電源を落としても(スタンバイ状態)でも時計が見れたり、歩数計機能がついていたりと、日本人が強みとする機能が全部
2011年は「大変化の年」!? 携帯3キャリアのスマートフォン戦略を読み解く(中編):神尾寿のMobile+Views(1/2 ページ) スマートフォン戦線で他社に遅れをとったKDDIが発表した2010年冬・2011年春モデルでは、IS seriesがそのラインアップのごく一部であるにもかかわらず、説明会ではほとんどの時間を「Android au」の説明に割いた。その「本気のau」のラインアップを分析する。 わずか5分――。 KDDIは今回の冬春商戦ラインアップの発表会で、たった5分しかフィーチャーフォン(従来型のケータイ)の説明に時間を割かなかった。 端末数が少なかったわけではない。KDDIは冬春商戦に向けて14機種のフィーチャーフォンを用意しており、CDMA2000 1X EV-DOマルチキャリア方式の通信をサポートしたWIN HIGH SPEED対応端末や、auの看板商品ともいえるG
クルマや鉄道、バスなどあらゆるモビリティーを連携して移動の利便性を高めるサービス「MaaS(マース)」。自動車メーカーは、MaaSに対する備えを避けて通れない。その普及は、自家用車…続き トヨタ、次世代車みすえ組織改革 2300人から要職登用 自動運転 覇を競う 「水と油」が組む時代 [有料会員限定]
前回までに、KDDIがLTEに注力する背景とマルチキャリアRev.Aの導入に踏み切った理由について解説した。今回は、KDDIのLTE展開について詳細に見ていくことにする。LTEの開始時期は2012年とドコモから2年遅れるものの、一気にエリア拡大していく計画だ。 KDDIのLTEの主力バンドは新800MHz帯 KDDIがLTEの展開を始めるのは2012年だ。KDDIの次世代インフラ戦略の大きな特徴は、このLTEのメインバンドとして、新800MHz帯を想定していることにある。 800MHz帯はアナログ/デジタル携帯電話(PDC)用としてドコモとKDDIに順次割り当てられてきた周波数帯だ。そのため、帯域は細切れになっており、W-CDMAやLTEなどの導入が難しかった。この旧800MHz帯の帯域群を整理し、あらためてドコモとKDDIに各15MHz幅の新800MHz帯を割り当て、これらのシステムの導
KDDIは2012年のLTE開始に先立ち、下り最大9.3Mbpsを実現するマルチキャリアRev.Aの導入に踏み切る。当初その導入に消極的だったKDDIは、なぜ方針を転換したのか。マルチキャリアRev.A導入の“本当の狙い”と、その具体的な展開計画を解説する。 KDDIの次世代インフラ構築の「先駆け」となるのが、2010年度後半にスタートするマルチキャリアRev.Aの導入である。 マルチキャリアRev.Aは、現行のEV-DO Rev.Aの後継規格であるEV-DO Rev.Bの仕様の1つである。Rev.Bは、Rev.Aの搬送波を複数束ねるなどし、最大で下り73.5Mbps、上り27Mbps(20MHz幅運用時)を実現する規格だが、マルチキャリアRev.AはRev.Aの搬送波を最大3波まで束ね、下り9.2Mbps、上り5.5Mbpsのデータ通信を可能にする。Rev.Bのうち、現時点で唯一商用化さ
ビルの“向こう”に巨大な天海春香――KDDIのARが画像認識でさらに進化:ワイヤレスジャパン2010(1/2 ページ) 街中でケータイのカメラに看板が映りこむと、そこからキャラクターが飛び出したり、音楽が聞こえてきたりする。ふすまの隙間にカメラかざすと、お化けがこちらをのぞいている――そんな世界を気軽に楽しめる時代がもうすぐやってくるかもしれない。7月14日に開幕した無線・モバイル技術の展示会「ワイヤレスジャパン2010」のKDDIブースでは、同社のケータイ向けAR(拡張現実)アプリ「セカイカメラZOOM」に独自の画像処理技術を搭載した開発版が紹介されている。 ARとは、現実空間に電子情報を重ね合わせて人間の認識を拡張する技術のこと。近年ではモバイル端末の高機能化にともなって、さまざまなサービスがモバイル向けに登場している。日本で特に有名なのが、スマートフォン向けアプリ「セカイカメラ」だ。
LIGHT POOLはケータイという“現象”をイメージした 坪井氏は、今回LIGHT POOLをデザインするに当たって、携帯電話そのものをデザインするというよりは、ケータイという現象や風景をイメージして提案をしたという。 「風景や現象というのは、そのもの単体で成立しているわけではありません。例えば夕焼けという現象は、太陽が大気中にある埃やチリ、水蒸気などさまざまな環境を巻き込んで作り出されたものです。ケータイも同じように、ケータイの背後に取り巻いている空気感やにおい、光や音など、ケータイそのものが辺り一帯の要素とさまざまな折り合いを付けてケータイの輪郭を成している、と考えてデザインをしました」(坪井氏) この“現象”を表現するために取り入れたのが、これまでのケータイにはなかった「トラス構造」だ。建築物の外観でいうと柱と窓のように見える三角形のフレームと開口部がきれいに並ぶ大胆な構造は、強度
RFIDリーダー/ライターのSDIOモジュール(写真左上)とKDDIの法人向け携帯電話「E05SH」をベースにした開発機。端末のSDIOスロットにモジュールを収められる 日立製作所とKDDIは7月12日、総務省の委託研究「ユビキタス端末技術の研究開発」の一環として共同開発したRFIDリーダー/ライター搭載携帯電話を披露した。同端末は通信方式として、数センチの距離で非接触通信を行うパッシブ型と、十数メートルの距離でも通信できるアクティブ型の双方に対応。物流管理から、道を歩くと周辺の観光情報が端末に入ってくるようなサービスまで、さまざまな用途を想定する。両社は11月から実証実験を開始し、実験の成果を通じて2011年度以降の商用化を検討していく。 RFID(Radio Frequency identification)とは、無線通信チップを物品などに埋め込んで個体識別を行う技術のこと。複数のID
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