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ブックマーク / brevis.exblog.jp (28)

  • 契約なんかこわくない(2) 契約を設計する | タイム・コンサルタントの日誌から

    あなたは、自分の仕事の契約書を、始めから終わりまで、真剣に目を通したことがおありだろうか。もしなければ、車のローンでも、不動産賃貸借でも、旅行保険でもいい、手近にある契約書を一つ、ためしに頭から全文読んでみることをおすすめしたい。実際に読んでみると、たしかに退屈だが、それほど理解困難ではないことに気がつかれると思う。少なくとも、法律の条文自体よりずっとわかりやすい。なぜなら、そこには構造と意図があるからだ。 契約書というものは、たいていの場合、構成が決まっている。まず最初に、契約の当事者の定義と、言葉の定義がおかれている。それから、契約の中心部分が、簡潔に記述されている。中心部分とは、権利と義務のバランスシートだ。たとえば、Aは製品何々をいつまでに納品する。Bはその代金をこれこれの手段でしはらう、といった形になっている。Aはひとつの義務を履行すると、それにみあう権利をBに対して得ることがで

    契約なんかこわくない(2) 契約を設計する | タイム・コンサルタントの日誌から
    alcus
    alcus 2017/02/14
  • 契約なんかこわくない | タイム・コンサルタントの日誌から

    ちょっと、考えてみていただきたい。あなたは、ある受託プロジェクトのプロマネだとする。受注前には顧客提示の要求仕様案を慎重に吟味し、複数の外注先にも引合した上で、顧客に見積金額を提示し、ネゴシエーションを経て無事受注に至った。ところが、スタート後半年たち、設計がほぼ終わった段階で、あらためて外注先に製造の見積を依頼したら、当初の予算の5割増の金額が出てきてしまった。理由は(例によって)仕様の増大と、昨今の原材料費高騰の影響である。3社引合いを出したが、いずれも同じような回答だった・・・ この状況の時、あなたならどうするだろうか? (1)予算がないので、意中のベンダーに対し「指し値」で交渉する (2)発注経験はないが、安いと評判の新規ベンダーをみつけて発注する (3)中国企業に引合いを行い、オフショア製作にチャレンジする (4)3社の中から発注先を選び、客先には追加予算を請求しない (5)顧客

    契約なんかこわくない | タイム・コンサルタントの日誌から
    alcus
    alcus 2017/02/14
  • 契約音痴は、まだ続いている | タイム・コンサルタントの日誌から

    10年ほど前のことになるが、プロジェクトマネジメント学会に呼ばれて「トワイライト・サロン」で講演を行ったことがある。テーマは「海外プロジェクトの共同遂行におけるリスク要因」で、海外の企業と組んで共同でプロジェクトを進める際に、どんなリスクが考えうるかと言う話だった。共同で組む場合、ジョイント・ベンチャーや、コンソーシアムなどいくつかの契約上のパターンがある。また、スコープをどう分担するかも問題だ。これらを考えた上で、最適なフォーメーションをデザインする必要がある。わたしは同僚のAさんと一緒に、来場者の前でこうした問題についての考え方をお話しした。 講演の後質疑応答の時間になって、幾人かの方が質問に立った。ところで、PM学会の参加者は昔も今も、ほとんどがIT業界の人たちである。話題も、IT開発系プロジェクトがなぜかデフォルトになってしまう。その中の1つは、プロジェクトがスタートしたしばらく後

    契約音痴は、まだ続いている | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 見えない壁に突きあたった中堅エンジニアが学ぶべき、三つのこと | タイム・コンサルタントの日誌から

    先週の4月2日(土)に浜松市で、合同シンポジウム「サプライチェーン戦略とプロジェクト・マネジメント」を開催した。主催はOR学会・日経営工学会・スケジューリング学会で、その配下にある「サプライチェーン戦略研究部会」(主査・日IBM 米澤隆氏)と、わたしが主査を務める「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」が実行主体だ。 講演者には、倉庫管理システムiWMSの開発元として有名な(株)フレームワークスの渡辺重光会長と、ヤマハの曽根卓朗主席技師のお二人をお招きした。お二人の話はどちらも非常に興味深いもので、渡辺氏はロジスティクスとIoTの広範な展望を話され、曽根氏は通信カラオケの製品開発を題材に、生々しい体験をお話しいただいた。最後にパネル・ディスカッションを行い、わたしもパネラーとして参加した次第だ。 幸い大勢の方に来ていただき、立ち見が出そうになったので椅子を補充したほどだった。製

    見えない壁に突きあたった中堅エンジニアが学ぶべき、三つのこと | タイム・コンサルタントの日誌から
  • プロジェクト・マネジメントの目的とは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    中堅エンジニアが壁を破って成長するには、何を学ぶべきか。そういう問いに関連して、ここ何回か書いている。初級の仕事を一通りおえて、とりあえず一人前のことはできるようになっても、その先にしばしば壁がある。そこを乗りこえて面白い仕事をしていくためには、もう少しマクロにものを見て、人を動かせるようになっていく必要がある。 今年の1月に、静岡大学と浜松ソフト産業協会の共催によるプロジェクト・マネジメント講座に呼ばれて、初日の講師を務めさせていただいたときも、その話から始めた。集まった方はほぼ全員がIT技術者だった。IT分野は勉強会も盛んで、知識欲に燃えた熱心なエンジニアも少なくない。わたしはたずねた。 「この中で、現在プロマネの仕事をされている方はいらっしゃいますか?」 手を上げた方は全体の1/3もいなかった。ある意味、予想通りではある。プロマネの仕事をばりばりこなしている人は、こうした講座を聴きに

    プロジェクト・マネジメントの目的とは何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • マネジメントと管理はどこが違うか | タイム・コンサルタントの日誌から

    ゴールドラットの小説「ザ・ゴール」といえば、全世界で300万部を売ったベストセラーで、TOC(制約理論)のバイブルのようなである。「ラブストーリーの形をした生産管理の教科書」という、この奇妙なは、日でも2001年に翻訳が出て以来、ロングセラーを続けている。 ところで、このストーリーの中に、工場のコントローラーという人が出てくる。これは日ではあまり見かけぬ、なじみのない職種だ。翻訳すれば「工場管理者」になってしまうが、和訳ではどうなっているのだろうか。ちなみに、主人公のアレックスはPlant Managerであり、これも直訳すれば「工場管理者」だが、実際には「工場長」である。 つまり、米国の企業では一つの工場に二種類の管理者がいることになる。ということは、二種類の別々の管理の仕組みが存在する--そういうことだろうか? もちろん違う。小説を読めば分かるが、工場長は一応コントローラーの

    マネジメントと管理はどこが違うか | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 生産管理という仕事の目的は何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    以前、このサイトの読者の方から質問をいただいたことがある。「生産管理とはそもそもどういう仕事でしょうか?」という主旨だった。この方は製造現場から生産管理へ異動になった際に、仕事の全体像や目的をきちんと考えたく思い、屋やネットを探して、わたしのサイトの「生産管理とはどういう仕事か」http://brevis.exblog.jp/7709373/ という記事にたどりついたのだそうだ。 上記の記事で、わたしは「生産管理とはあくまでサポーターであり雑用係といえる」と書いた。だが、この答えでは今ひとつ納得しきれない気持ちがあって、メールいただいたという次第だ。この記事は2008年4月、つまり今から8年も前に書いたものだが、いまだにそれなりのアクセス数がある。ということは、こうした問題を考えあぐねている人は、世の中にけっこう多いのだろう。 ただこの記事は、「サポーター、雑用係とはあんまりな言い方」と

    生産管理という仕事の目的は何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • ユーザ側の『ITイノベーター』こそ、急いで育成するべきだ | タイム・コンサルタントの日誌から

    昨年のことだが、あるITコンサル兼調査会社の主催するカンファレンスに出席した。参加者は大手企業や官庁などのITリーダーばかり40〜50人ほど。「ITリーダー」というのはやや微妙な表現だ。主催者側は当は「CIO」の参加を期待したのだろうが、実際の参加者の大多数は、情報システム部長さん達だったので、こういう言葉を使ったらしい。わたしはCIOでも情報システム部長でもないが、まあ現在は社内の中期的な情報戦略をつかさどる立場なので、この場に混ぜていただいた。 わたしが参加したセッションは二つ。「グローバル企業のITガバナンス」と、「IT人材の育成」をテーマにしたものだった。円卓を10数名で囲んでディスカッションする形式で、コンサルタントが議論をファシリテートする。なかなか興味深い試みだったと思う。同席したのは、自動車会社が3社、大手通信業者、大手製造業、外資系メーカー、エネルギー企業、航空会社な

    ユーザ側の『ITイノベーター』こそ、急いで育成するべきだ | タイム・コンサルタントの日誌から