トンボが飛行中に素早く方向を変える「とんぼ返り」は、体の形状から得られる静的な姿勢制御のメカニズムによるものだという研究成果をインペリアルカレッジロンドンの研究チームが発表した(Imperial Newsの記事、 論文、 SlashGearの記事、 動画)。 空中における動物の姿勢制御に関する研究は、ネコやアリなど飛行しない動物が主な対象となっており、これらの動物は落下時に体の軸を中心として横方向に回転(ロール)する。飛行する動物で研究されているハナアブも同様だが、トンボは縦方向に回転(ピッチ)することで姿勢制御を行う。 この仕組みを調べるため研究グループは20匹のタイリクアカネ(Sympetrum striolatum)に小さな磁石とモーショントラッキング用のマーカーを取り付け、磁力によりプラットフォームに貼り付けてからさまざまな角度で落下させてモーションキャプチャーとハイスピードカメラ