菅官房長官(右)と会談する沖縄県の翁長雄志知事=5日、那覇市内のホテル 沖縄県の 翁長雄志 (おなが・たけし) 知事が5日、菅義偉官房長官との初会談の冒頭で語った内容が、基地負担に苦しんできた県民の共感を呼んでいる。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を進める政府を、米占領下の沖縄で強権を振るったポール・キャラウェイ高等弁務官になぞらえ「問答無用という姿勢が感じられる」と批判。約15分間の発言は、沖縄が歩んできた苦難と抵抗の歴史が今も続く構図を鮮明にした。 ▽占領の27年 「官房長官は『粛々』という言葉を何回も使う。キャラウェイ高等弁務官の姿に重なり合う感じがする」 翁長氏は、辺野古移設を「粛々と進める」と繰り返してきた菅氏の姿勢を痛烈に皮肉った。 キャラウェイ氏は1961~64年、占領下の沖縄で絶大な権限を持つ最高権力者の高等弁務官を務めた。「独立しなければ、沖縄住民による自