私がカフェを経営していた時、使っているコーヒー豆を「フェアトレード」に変えたのはまだそれが市場で十分に認知される前でありました。コーヒー豆を栽培し、収穫している農家はとても厳しい労働条件で応分の賃金を貰っていないのに我々はそれを放置し、より品質の良い豆をより安く仕入れることばかりにとらわれ過ぎている、という疑問が始まりでありました。 取引していたロースター(焙煎業者)は一般豆とフェアトレード豆を両方扱っており、仕入ベースでだいたいキロ当たり2-3ドルの差がありました。フェアトレードとは何か、と説明する紙を貼りだし、フェアトレードのステッカーを張り、顧客への啓蒙を続けました。どれだけ売り上げに効果があったか調べようもないのですが、カナダ人はこういう発想が大好きで概ね、好評だったと認識しています。まさにフェイスブックの「いいね」でありますが、だからといってコーヒーを買うかどうかは別だった気がし