◇「強い火力」、「色」、「香り」好みを追求 日本の代表的な家庭料理・カレーライスが中国で人気だ。立役者は2005年にカレールーの現地生産を開始したハウス食品。インドカレーとは違う日本の味を堅持しながら、中国人の好みや調理方法に合わせた販促活動を続け、昨年度、中国のカレー事業が初めて黒字化した。同社は「日本式カレーを中国の国民食に」と来年には第2工場を建設する計画だ。 1997年、所得水準が高く、開放的な雰囲気のある上海にカレーレストランを開店したところ、デートスポットになるほどの人気店に。「これはいける」と、04年に「上海ハウス食品」を設立した。 「煮込む文化」のない中国に受け入れてもらうため、市場調査を徹底した。中華料理に使うカレー粉は黄色みが強く、中国人には「カレー=黄色」のイメージが強いことがわかり、色を調整。中華料理でよく使われる香辛料「八角ウイキョウ」の割合を増やし、中国人