絵本「つみきのいえ」発売中 著者:加藤久仁生(絵)/平田研也(文) ¥1470(税込) 出版社:白泉社 「つみきのいえ」の主人公は、海面の上昇で上へ上へと建て増した家に住む老人。水中へと潜り、階下の部屋で妻や娘と過ごした日々を思い出す。階下におりるたびに、過去にさかのぼる。登場人物のせりふはない。鉛筆画をベースにした手書きのぬくもりが郷愁を誘う。「10分で泣ける話を」というプロデューサーの注文に応えたという。受賞のスピーチで加藤久仁生監督は「ありがとう、私の鉛筆」と話して拍手を浴びた。 加藤監督は多摩美大在学中からアニメーションの自主制作を始め、卒業後は映像制作会社のアニメーターとしてテレビ番組やCMなど多彩な作品を手がけてきた。今年度の文化庁メディア芸術祭でもアニメ部門の大賞に選ばれた。受賞作はDVD(東宝)で発売されている。また、加藤監督自身の絵で、同名の絵本(白泉社)も出版されて