大和証券は価格、システムの機能、運用・管理の容易さ、セキュリティなどの項目をそれぞれ点数化して評価する。定量的な評価だけでなく、使いやすさといった定性的な評価も数値化している。各項目には優先度に応じて重み付けをして総得点を計算し、最も高い評価を獲得したベンダーと契約するのだ。 評価項目の中でも、ベンダーが提示する価格の妥当性評価は重要な項目だ。大和証券は見積りを複数のベンダーに依頼することをルール化しており、「どんな案件でも、最低3社にはRFP(提案依頼書)を出す」(大和証券SMBCの村里耕二システム企画部長)。現在取引のある開発ベンダーは15社ほど。ベンダーが提示した価格については、システム子会社の大和総研が実勢価格と照らし合わせて検討し、適切な値段かどうかのアドバイスをする。 ベンダー選定が済んだ後も、交渉は終わらない。例えば「価格の交渉を外資系ベンダーとする場合、本国まで出向いてトッ