◆ ◆ ◆ コロナの2カ月で考えたこと ――コロナ禍による緊急事態宣言が発令された約2カ月間は、書店が開いていない非日常でもありました。もちろんAmazonなどの大手通販サイトやネット書店では売り買いできたわけですが、島田さんがお一人で経営する夏葉社にとってはどんな2カ月だったでしょうか。 島田 正直、経営的に大打撃を受けて困っているというわけでもないんです。取次を介さない「直取引(ちょくとりひき)」の配本をしているものについては、コロナ以前とそんなに売り上げは変わらないし、夏葉社の本を大事に扱ってくれる個人書店や読者とのつながりは、より深まった感じが大きいです。 ――直取引は今、どれくらいの割合なんですか? 島田 創業当初は9割以上が取次経由で書店に本が届いていました。でも10年目を迎えて、吉祥寺にある夏葉社の事務所から直接書店に発送する直取引が半分近くになり、一時的には取次経由を上回る
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