むかーし昔、テレビの深夜番組の黄金時代というのがありました。それは平成がはじまる前後のこと、テレビ各局が24時間放送を開始すると、深夜帯はスポンサーなどによる制約が比較的少ないこともあって、低予算ながら実験的、意欲的な番組が次々と登場します。 フジテレビの「カノッサの屈辱」はそのひとつです。1990年から翌年にかけて放映された同番組は、現代の流行の変遷を教科書的な歴史上のできごとになぞらえて話題を呼びました。いわば、望遠鏡をひっくり返すように近過去を振り返ってみたわけです。 さて最近また、「カノッサの屈辱」を彷彿とさせるような深夜番組が登場して一部で話題を呼んでいます。それがテレビ東京で昨年秋から放送されている「ジョージ・ポットマンの平成史」です。「カノッサ」がそうであったように、この番組でもまた、現代日本の流行や世相、社会現象に考察が加えられているのですが、その手法はかなりひねったものと