2020年度から順次、E235系への置き換えが始まる横須賀・総武快速線のE217系は、一時、東海道本線を走行した以外は他線への投入がありませんでした。なぜ少数の製造にとどまったのでしょうか。車両の歴史を振り返ります。 209系の進化系として登場したE217系 横須賀・総武快速線で活躍するE217系は、ほかの路線では見られない独特の正面形状が特徴です。 しかしE217系は、一時的に東海道本線で使われたことがあるものの、2020年現在は横須賀・総武快速線および千葉県内の路線でのみ使われている、少数派の車両形式です。なぜE217系はその後のE231系のように大量に生産されず、少数にとどまってしまったのでしょうか。 拡大画像 JR東日本E217系。正面には長大トンネル内での脱出用非常扉があり、独特の形状になっているが、後に不要となった(2008年12月、児山 計撮影)。 E217系は1994(平成