<ミャンマーの声> ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャが迫害を受け、隣国バングラデシュへの大規模な難民が発生してから7年が過ぎた。ミャンマーでは3年半前の軍事クーデター後、内戦が激化。ロヒンギャが「人間の盾」に利用されているという証言が出ている。8月に起きたバングラデシュの政変の影響を含め、ロヒンギャ問題はどこへ向かうのか。(北川成史) ロヒンギャ 仏教徒が9割とされるミャンマーでラカイン州を中心に暮らすベンガル系のイスラム教徒。多くが不法移民扱いされ、無国籍状態に。2017年8月25日、同州でロヒンギャの武装勢力と国軍など治安部隊が衝突。治安部隊や一部のラカイン人から殺人や性暴力を含む迫害を受けたロヒンギャらがバングラデシュに逃れ、100万人規模の難民となっている。一方でラカイン州には現在も約60万人が残っているとみられる。