P2P(peer to peer)は違法ファイルをやりとりする技術――。そんな誤ったイメージを一新する可能性を秘めたP2Pシステムが多くのユーザーで使われ始めている。米国のプログラマ,ブラム・コーエン氏が開発した「BitTorrent」(ビットトレント)である。 米国ではすでに,無料のデスクトップLinuxやNASA製の3次元地球儀など,さまざまなソフトの配布に使われている。仕様が公開されているので,BitTorrent準拠のソフトもいくつか登場。国内でも,コミュニティ・サイト「dream city」を運営するエルゴ・ブレインズが動画配信サービス用にBitTorrentを活用する予定だ。 BitTorrentは,WinnyやWinMXなどのP2Pファイル共有ソフトと根本的に目的が異なる。ユーザー間でファイルを共有するためのものではなく,コンテンツ・ホルダーがファイルを配信するためのしくみな