たまたま中島隆博編『人の資本主義』(東大出版会)という本を見つけてぱらぱらと読んでいたのですが、 https://www.utp.or.jp/book/b497147.html その中に、ある意味で大変アイロニカルで興味深いやり取りをみつけました。それは、 10章 ポスト資本主義コミュニティ経済はいかにして可能か?――脱成長論の背景・現状・課題(中野佳裕) 討議 地域主義の限界と可能性 という部分の討議の中で、中野佳裕さんが南ヨーロッパの脱成長運動をあれこれ紹介したのに対して、小野塚知二さんがこんな風に疑問を呈しているところです。 小野塚 難しいですね。ただ、中野さんのおっしゃっている特に南フランスとイタリア、スペインというのは、介護に関していうと、家族介護型の社会なのです。つまり、在宅介護型ですね。北欧はすべて施設介護でしょう。北フランスも、ドイツも、スウェーデンも、施設介護なのです。施