ギリシャ政府が7月5日に国民投票を行うことを発表し、先行きの市場は不透明感を増している。今年後半には米国の利上げという大きなイベントが控える。債券市場をめぐる波乱要因は絶えない。機関投資家はグローバルな債券市場をどう見通しているのか。HSBCグローバル・アセット・マネジメントのグローバル債券運用責任者、アーンスト・オシアンダー氏に聞いた(インタビューは6月26日に実施)。 ギリシャ問題の市場への影響は一時的 ――目先の注目はギリシャ情勢ですが、どう展望していますか。 いま世界をみたときに2つの大きなイベントが起きている。一つは米国のFFレート(政策金利)の引き上げ、もう一つがギリシャ問題だ。ギリシャは非常に緊急性を もった問題だが、最終的にはギリシャのほうが何らかの妥協をしなければならないのではないだろうか。というのも、ギリシャ国民の大半がユーロ圏にとどまり たいとの意向を持っている。ギリ