先頃、資源エネルギー庁より本年3月と2008年度の石油製品販売数量が発表された。燃料油合計では、2億0099万klで前年比マイナス8.0%。石油精製業が装置産業(固定費産業)であることを考えれば、誠に厳しい数字だが、その実態は更に深刻であることを個別に分析したい。 まずA重油は1789万KLと前年比マイナス16.3%まで落ち込んだ。景気低迷による絶対需要の落ち込みと高値時に産業用LNGへ燃料転換したことが−が決定的な要因だ。一頃採算油種だったナフサも4282万KLとマイナス11.8%と低迷。灯油も2025万klとマイナス10.7%とり、長期にわたる低落傾向から抜け出せない。これは電力会社のオール電化政策がボディーブローのように効いている。C重油は2316万klとマイナス8.7%。しかしこれは柏崎原発が未だに止まっているときの数量だ。今年の夏には少なくとも7号機の135万kWが動き出せば、