関東初の私鉄ターミナルデパートとして85年以上にわたり渋谷の「顔」となってきた東急百貨店東横店(渋谷区渋谷2、以下東急東横店)が3月31日、営業を終えた。 閉店後に入り口に掲げられた幕には「渋谷に、感謝。」の文字 1934(昭和9)年、「東横百貨店」として開業し、劇場などの文化施設や日本初の名店街「東横のれん街」を生み出すなど、渋谷の骨格を成す中心的存在だったデパートが、長い歴史を背負い営業を終えた。新型コロナウイルス感染拡大を受け、「最後の一日」に予定していた式典などのイベントは自粛し、閉店5分前に店長からの感謝の言葉が来店客に向け館内放送で流された。 館内放送の冒頭で石原一也店長は「残念な思いもあるが、渋谷の街のさらなる発展に向けて営業終了を決断した」と再開発に伴い歴史に幕を下ろすことになった経緯を説明。開業時からの歴史を振り返り、クロージング企画で寄せられたメッセージについて「東横店