日米両政府は18日午後、日米地位協定に基づく合同委員会を開き、在日米軍が管轄する沖縄本島周辺の航空管制システム「嘉手納ラプコン」を今月31日に日本へ返還することで正式合意した。米軍が沖縄占領後、独占し続けてきた沖縄周辺の“空の交通整理”権は、昭和47年の沖縄本土復帰から約38年で、一部を残し、ようやく日本に戻ることになった。 嘉手納ラプコンは、沖縄県の米軍嘉手納基地(嘉手納町など)内にあり、同基地から半径約90キロ以内、高度約6千メートル以下の空域を担当。同基地や米軍普天間飛行場(宜野湾市)の米軍用機だけではなく、那覇空港(飛行場管制空域を除く)や久米島空港を利用する民間機も誘導している。 今回の合意で、嘉手納、普天間の飛行場管制を除き日本に返還される。政府は返還後の名称を「那覇進入管制」とする方針だ。