こちらでもふれているように、本記事はもともと『広告』著作特集号(2020年3月26日発行/発行元:博報堂)に掲載予定であった。しかし、博報堂社内の関係各所への確認や調整に想定以上の時間がかかり誌面への掲載を断念。雑誌の校了後も調整を継続し、幾度もの確認・修正の往復を重ねた。そして初稿の完成から約7カ月、ようやく社内調整が完了し、noteにて公開を行なう運びとなった。本記事は全文無料、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス「CC BY 4.0(表示4.0国際)」で公開する。『広告』リニューアル第2号の特集は「著作」。オリジナリティや著作権にまつわる記事を多く掲載している。しかし、そもそも発行元であるわれわれ博報堂は、このテーマを扱うにあたってどのような立場にいるのだろう。 多くのクライアントとともに、CMやポスターなど日々膨大な広告制作物を世に送り出している身として、オリジナリティや著作権に対
権利者の許可なくインターネットに上げられたと知りながら漫画や写真、論文などをダウンロードすることを違法とする著作権法改正案について、自民党の文部科学部会と知的財産戦略調査会の合同会議は6日、改めて国会への提出を了承した。この日も議員からは法案の修正や見送りを求める声が相次いだが、党知財戦略調査会長の甘利明元経済財政担当相が「政治論としての判断」などと主張。修正せずに反対論を押し切った。 この日の会合は、党の最高意思決定機関である総務会が、関係者からの聞き取りが不十分だと指摘して了承を見送り、異例の差し戻しをしたのを受けて開かれた。 関係者によると、出版社やテレビ局などの著作権者で作るコンテンツ海外流通促進機構の後藤健郎代表理事は「ダウンロードを断つことで、海賊版サイトの資金源を断つことが重要」と文化庁が提示している改正案への支持を表明。だが日本漫画家協会の赤松健常務理事が、「原作のまま、ま
人気アニメ「ラブライブ!」のキャラクターのフィギュアを無断で改造して販売したとして、茨城県警稲敷署は17日、著作権法違反の容疑で、千葉県八千代市勝田台の自称販売業、小山将美容疑者(39)を逮捕した。「生活費の足しにしていた」と容疑を認めている。 逮捕容疑は昨年9月6日ごろ、「ラブライブ!」のキャラクター「矢澤にこ」のフィギュアの頭部を無断で別のフィギュアの体に取り付け、オークションサイトで販売したとしている。 同署によると、茨城県警が昨秋、サイバーパトロールでフィギュアを発見し、捜査の過程で小山容疑者が浮上したという。 同署は小山容疑者の自宅から女性キャラクターのフィギュアなど約1千体を押収しており、余罪があるとみて調べている。
同社の経営企画局知財法務部海賊版・模倣品対策課課長の高橋剛彦さんが答える。 ーー政府の事実上のブロッキング要請、率直な感想は。 サイトブロッキングそのものについては推進している立場です。 現在、国内で唯一ブロッキング対象になっている児童ポルノ(以下、児ポ)を巡っては、一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会(ICSA)などが警察を交えて対策している。 そして、児ポのブロッキング制度は、ICSAがインターネット・プロバイダー(ISP)や総務省などと話し合って導入した背景がある。それ以降、我々はブロッキングには推進姿勢だった。ISPから意見を受けて、どのような法的根拠があるのかも話し合いをしてきた。 その話し合いの中で、ブロッキングは「通信の秘密」は害するけれども、児童の人権侵害を防ぐための緊急避難として導入が受け入れられていった。 一方、漫画などの一般的な著作物については、児ポのよ
どうも、伝説の打ち切り漫画家・松井勝法です。 初めての打ち切りはラズベリーの味がしました。 ✿✿✿ 突然ですがご報告です。 ぼくの過去作、女子格闘技漫画『ハナカク』が2018年8月31日をもって出版社との契約を満了し、全ての権利がぼくの元に帰ってまいりました。 こちらの単行本は絶版となりましたので、今後市場からは徐々に消えていきます。というわけで、ぼくがこれからの時代を生き抜くために考え、実践していく『打ち切り漫画家2.0』。 次なる施策は、『ハナカク』の著作権フリー化です。 『ハナカク』連載時に使用されたカラーイラストのデータを無料で自由に誰でもダウンロードできるようにしました。 (今後モノクロ原稿も含めた1~4巻分のデータ全てを順次追加していきます。) ダウンロードはこちらからできます⤵ データは全て個人利用・商用利用可です。 改変、2次利用、二次創作も全て可です。 事前、事後承諾も一
インターネットで海賊版漫画をタダ読みできるリンク先を集めた国内最大級のリーチサイト(誘導サイト)の運営に関わるなどしたとして、大阪など9府県警の合同捜査本部が31日にも、堺市の元大学院生の男(22)ら数人を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで逮捕することが捜査関係者への取材でわかった。 このサイトは2008年に開設された「はるか夢の址(あと)」。今年7月に関係先が家宅捜索を受け、閉鎖された。「名探偵コナン」や「ワンピース」などの人気漫画の海賊版リンクが多数掲載され、知られた存在だった。 捜査関係者によると、サイトを運営していた元院生らは、漫画を違法にアップロードしたファイルのリンク先を海賊版の投稿者に掲載させるなどし、不特定多数の人が無料で読めるようにして著作権を侵害した疑いがもたれている。元院生は捜索後、退学処分になった。 リーチサイトは、著作権者の許可なく海賊版がアップされたページ
玉井先生による音楽教室からの著作権使用料徴収についての説明をまとめました。わかりやすさを重視するために時系列に手を加えています。
2016年11月25日の衆議院文部科学委員会で宮崎タケシ議員が、人気マンガ『ハイスコアガール』に著作権法違反の疑いがあるとして出版社が家宅捜索を受けた問題を取り上げました(家宅捜索は2014年の出来事です)。 この事件に対しては、多くの専門家による連名で、『著作権侵害の成否が明らかではない事案について、刑事手続が進められることに反対する』内容の声明も出されており、漫画・アニメ・ゲーム・小説・映画等あらゆる表現活動への萎縮効果が懸念されていました。よって、宮崎議員は今回とても良い仕事をしてくれたと言えます。 また、同人文化等に打撃を与える可能性が懸念されていた、TPPによる著作権侵害の非親告罪化の問題についても改めて質問してくれました。パロティーTシャツの販売店が強制捜査された事件や、いわゆる総統閣下の動画への言及もあります。 宮崎議員の当日の質疑の該当部分を文字起こししたので、公開します。
警視庁四谷署は29日、アニメ「ラブライブ!」の偽グッズをクレーンゲーム機の景品にしたとして、東京・秋葉原のゲームセンター「秋葉原クレーン研究所」を経営する法人と、その男性社長(68)=千葉県流山市=ら男女3人を著作権法違反(頒布目的所持)の疑いで書類送検した。 署によると、送検容疑は5月16日と10月28日、東京都千代田区内のゲームセンター2店舗で、「ラブライブ!」の著作権を持つアニメ制作会社の許可を得ずに製造されたバッグなど約140点をクレーンゲームの景品として使ったというもの。署が景品を押収して調べたところ、正規品は一つもなかった。社長らは容疑を認めた上で、「偽グッズを入れたゲーム機は1週間の売り上げが約170万円あった」と話しているという。ゲームセンターを著作権法違反で摘発したのは、警視庁で初めて。 「ラブライブ!」は9人の女子高校生がアイドルになる物語で、アニメやゲームになっている
音楽の印税ってあんまり知られてないですよね。僕もこの仕事して、3rdアルバムぐらいまでよくわかってませんでした。 実際、前に書いたように「自分に印税が支払われなかった問題」が起きるまで詳しく知る必要もないかなって感じでした。 普通に考えたら何も問題がないと思ので、出版社と契約書を書いて、それにハンコしたら1年後くらいには入金されてるんで、 あ、お金入ったんだ、みたいな感じで。実際、詳細の手紙が来るんですけど、細かく見たりしないと思います。めんどくさいし。 前のブログで色々とメールをもらったので、今回はなぜ「言いたいことはなくなった」の印税が入らなかったのか、説明しようと思います。 で、その前に知らない方に軽く説明しときますね。 CDの作詞作曲者がもらえる印税についてです。 3000円(税抜き価格)のCDをリリースしたら、作詞作曲者がもらえるのは、そのうちの3パーセント。90円です。 で、こ
今日は、超真面目なエントリーです。 本日、オリンピックエンブレムの佐野研二郎氏問題、一件落着(?)になりましたが、実はフォトグラファーやストックフォトにとって、画期的判決が4月15日に東京地裁から出ていました。 佐野氏問題とも関連有りです。 広告系写真制作・ストックフォトエージェンシーの大手・アマナと契約フォトグラファー数人が、その写真を自社のWebサイトに無断使用した大阪の「弁護士事務所」を訴えた事件の件で、8月20日にプレスレリースを出しました。 以下、アマナのプレスレリースからの抜粋です。 本件はこれまで、有料で販売する写真素材の無断使用※1 が発覚しても他のサイトから入手したと主張 して損害賠償に応じないことが多かった無断使用者に対して、無断使用の事実を証明すれば(他からの 引用でないことを証明しなくても)写真の著作権侵害等による損害賠償が認められ勝訴した重要な裁判 例となります。
「スイカ写真事件」または「みずみずしいスイカ写真事件」というなんとも不思議なネーミングの事件があったのはご存知でしょうか? これは、みずみずしいスイカを凶器に使用した殺人事件のこと……ではなく、スイカを被写体にした写真を巡る著作権について争われた裁判のことです。 一言でいえば、下の2つの写真の類似性が問題となり、被告が撮影した右の写真が、左の原告の写真の著作権を侵害しているのではないかが争われたものです。 ■裁判官でも判断が分かれた 裁判では、一審の地裁では類似性が否定され、著作権侵害は認められませんでしたが、二審の控訴審では、類似性が肯定され、被告による著作権侵害が認定される結果となりました。 一審と控訴審で結論が変わる事案は、裁判実務上、控訴事件全体に占める率は多くないものの、数としてはそれなりにあり、珍しいというわけではありません。 スイカ事件で、地裁と控訴審で結論が真逆になったのは
ISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構)が結婚式における音楽著作物の複製権の代行処理事業を始めました。 結婚式で使う音楽著作権を一括代行処理「一般社団法人 音楽特定利用促進機構」 | ISUM これを受けて、結婚式における著作物利用と著作権に関する記事がたくさん書かれていますが、正しい説明がなされているページはほとんどありません。知恵袋の回答も間違っているものが多いですし、あまりに分かり難いので弁理士の方のブログても正しくないことも。。 かくいう私もこの記事を途中まで書いてやっと自分の思い違いに気づきました。 そこで、自分の中でのまとめも兼ねて、自分なりに結婚式の著作権について整理したいと思います。 なお、以下は個人の解釈の1つであり、必ずしも正しいものではありません。特に、著作権の問題は判決が出ない限り決着が着かないことが多いので、その点ご了承ください*1。間違っているところがあれ
イラストブログをやってるんだが、最近「mixiのプロフィール画像にイラストを借りました」「ブログにイラスト借りました」って言ってくる人が多い。ひどい人はスタイルシートで背景に引いた画像まで持っていって使っちゃう。もちろんブログには「転載禁止」「転用禁止」の旨を明記しているんだけど、そんなのは全く気にしていない。むしろ本人に伝えてて「無断じゃないからいいだろ」とでも言いたいのかもしれない。ブログのコメント欄やメールでそういうことを言う人には「使うな」と直接返事できるけど、質が悪いのはWeb拍手のコメントで無記名でそういったメッセージを残していく人で、直接注意できないのが非常に歯がゆい。いろいろ対策もしているものの、ブログカスタマイズに限界があるので、ブログに絵を載せるのをやめようかと考えている。「どうぞご自由にお使いください」とでも明記していない限り、イラストを描いた人は誰かに貸すために絵を
録音・録画補償金やDRMのあり方など、著作物の意義や対価システムが見直されようとしている。消費者にしてみれば、もちろん補償金もDRMもいやだということだけははっきりしているわけだが、権利者の団体はそれによって著作権者の利益が守られるのだと主張する。 だがちょっと待って欲しい。権利者といっても、いつも議論の舞台に登場するのはJASRACを始めとする権利団体だ。本当の意味での著作権者である音楽家達は、補償金やDRMなどのことをどう考えているのかという話は、ちっとも伝わってこないのである。 これはどう考えても、議論の席に座る人のバランスとしておかしいだろう。その権利者団体が、果たして正しくミュージシャンなど芸術家の総意を代表していると言えるのかがはっきりしないことには、権利者団体と話し合いをして意味があるのかも、実はわからないのではないか。 実際のプロの音楽家が今日の状況をどのように考えているの
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く