いまから11年前、学校の校庭でサッカーをしていた小学6年生の男児(当時11歳)が蹴ったボールが道路に飛び出し、それをよけようとした男性(80代)が転倒して、約1年半後に死亡した。その男性の遺族が少年の両親に対して損害賠償を求めた裁判で、最高裁第一小法廷(山浦善樹裁判長)は4月9日、監督義務違反があったとして両親に賠償を命じた2審の高裁判決を破棄し、遺族側の請求を棄却する判決を下した。 ●「監督義務者としての義務を怠らなかった」 裁判で最大の争点となったのは、サッカーボールを道路に蹴り出してしまった少年の両親が、子どもの「監督義務」を怠っていたといえるどうかだ。この点について、最高裁は判決文で次のように指摘した。 「ゴールに向けたフリーキックの練習は、通常は人身に危険が及ぶような行為であるとはいえない。また、親権者の直接的な監視下にない子の行動についての日頃の指導監督は、ある程度一般的なもの
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