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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (5)

  • 制服が感情を作り出す - レジデント初期研修用資料

    楳図かずおのSF短編で、どこだかすごい重力の惑星を探査するために、人体を改造する話があった。 探査に参加するのは男女の科学者で、主人公の青年は、先に改造された女性学者が怪物にしか見えない容貌になってるのを見て絶望していた。プロジェクトはそれでも進んで、主人公の外見も、どんどん怪物へと変わってしまう。 最終的に、主人公も全身がアメーバみたいな生き物に変態して、女性学者と同じ環境で過ごせるようになる。「人類」視点から見て、両方とも怪物にしか見えない者同士、初めて隔壁が開いて対面して、主人公が相対した怪物に向かって、「私はあなたを美しいと思う」とつぶやくいていた。 私はあなたと違う 「第9地区」という映画も、外観の断絶がテーマの一つだったし、「ヘルシング」の少佐も、「私はあなたとは違う」ということが、闘争のはじまりであり、原動力なのだなんて看破していた。 お互い分かりあうためには、お互いに地続き

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    animist 2010/04/29
  • メディアにだって生活がある - レジデント初期研修用資料

    「スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術」というを読んだ。 「プロパガンダ」みたいな心理操作の技法を期待して読んだんだけれど、印象操作それ自体よりも、 むしろ「マスコミの人たちもご飯べないといけないんだな」なんて、変なところに感心した。 怪物はいなかった 「報道する側もご飯をべないといけない」という文脈で読み解くと、「陰謀」に見えるものが、案外そうでもなく思えてきた。 飛ばし記事だとか、スクープ争いみたいな印象とは逆に、報道機関というものは、「怪しい」記事は書けないんだという。 記事を書くにも、それを雑誌に載せて流通させるのにもお金がかかるし、出版社はお金を稼がないと続けられない。 それがどれだけ衝撃的な記事であったところで、「裏」が取りにくい、相手から訴えられたら言い訳のできないような記事だったなら、 訴えられた時点で「赤字」になってしまう。こういうのはリス

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    animist 2010/01/05
  • スマートフォンが消し去ったもの - レジデント初期研修用資料

    今さらなんだけれど、新しく購入したHT-03Aという携帯電話を、このところずっと使っている。 前使っていた携帯電話は、機能なんて何もついてない、文字通り「携帯できる電話」だったものだから、 スマートフォンのちょっとした機能に、いちいちびっくりする毎日。 Palm を使っていた 大学病院で働いていた頃は、Palm という携帯コンピューターを使っていて、 メモ代わりにしたり、患者さんの情報を入れておいたり、あるいはblog の原稿をちょこちょこ書いたりしていた。 Palm は面白くて、同業者の中でも、自分は相当熱心に使い込んでいたほうだと思うんだけれど、 職場が変わって「これでないと」という場面が減って、結局面倒くさくなった。 その面倒くささの根っこにあったのは、「同期」という操作だったのだと思う。 たとえば「今日時間があったときに読もう」なんて思った文章は、Palm でそれを読もうとしたら、

  • 全ての医師は企業を目指す - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 1994年にマンデラ氏が大統領になって、アパルトヘイトが撤廃されて、 アパルトヘイトを維持してきた軍隊は、今度は「国家の敵」として叩かれるようになった。 軍人の多くは仕事を失って、国内に居場所がなくなって。 行き場がなくて、戦争を請け負う民間企業「戦争株式会社」に就職した兵士達は、 今度はかつて敵対した国のために働くことになり、 そこで大歓迎を受けたのだそうだ。 自国民から叩かれて。敵だった人達から何年かぶりに「ありがとう」と言われて。 南アフリカの軍人は、「強い感情を持った」のだという。 形は行動を規定する 軍服を着ている人は戦うことを求められるし、白衣を着ている同業者は、 やっぱり医療行為を求められる。 軍人の仕事は、戦うこと。戦うための

  • レジデント初期研修用資料 交渉の技術がきかない人

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 無重力では歩けない 自由は何も生まない。 重力が無ければ、人は立てないし、歩けない。 重力や地面といった制限の無い、無重力の空間というのはもっとも 自由な状態だけれど、この空間におかれた身体は、「歩行という動作」を発見することができない。 動作というのは、中枢神経系が創作するものではなく、「身体」と「環境」との関係の中から、 中枢神経が発見するものだ。 地面を移動するには、どんな動作が最適なのか。 自由な状態、無限に近い動作の選択肢の中から、脳が「歩く」という動作を生み出すのは困難を極める。 地面は、重力という形で身体に「不自由さ」を付与し、 その結果として身体は「歩行」という動作を発見する。 身体は自分の意志で歩行しているのではなく、地面と

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    animist 2006/09/28
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