マイナンバーをめぐっては、「住民票に誤ってマイナンバーが記載される」「異なる人に同じ番号が割り振られる」などめちゃくちゃなトラブルが起きてきたが、ここへきてさらに「カードが交付できない」という大問題が勃発している。 「全国の自治体ではマイナンバーカード交付時に内蔵ICが正しく機能するかどうかをチェックするため、システムのサーバにアクセスする必要があるのですが、その際に画面が反応しない、エラーが表示される、システムダウンする……などのトラブルが大量発生しているのです。窓口は目の前に申請者がいるのにカードを交付できないという異常事態で、現場は大混乱していました」(ITジャーナリストの佃均氏) マイナンバーのカードが届けられない—。 全国各地で悲鳴があがっているこの大騒動は、すべて総務官僚のせいで起きているということをご存じだろうか。 「今回の一件は、莫大な額にのぼる『マイナンバー利権』を獲得し
下川耿史氏の著書『エロティック日本史』が話題だ。セックスの視点で日本の歴史を見直すと、大らかにセックスを楽しんでいたご先祖様の姿が浮かんでくる。日本の「性史」を覗いてみよう。 アソコに菩薩さまが 不倫だゲスだと、近頃世間では、やたらと性の「純潔」さが求められる様子。しかし、日本人が性に「純潔」を求め始めたのは、いつからなのだろうか。 「古来、日本人の性観念は非常におおらかで、セックスは趣味のひとつという位置づけでした」 作家で歴史家の加来耕三氏は、こう断言する。 「明治維新の頃、性に関してとくに厳格だったヴィクトリア朝時代の欧米の価値観が日本に入ってきました。一夫一婦制が『正しい』とされ始めたのもその頃で、日本では古来、立派な人格者でもお殿様でも側室や妾を抱えていました。貴族は男も女も和歌を詠んで異性を口説き、庶民は春と秋の年に2回開かれる祭りの日に野合(フリーセックス)を楽しんでいたので
後にも先にも、これほど破天荒な才能はなかった。超人的な知性と、少年のような好奇心で、誰よりも遠く深い場所に達した日本人。熊楠を師と仰ぎ、彼の遺産を受け継ぐ人類学者が、その魅力を語る。 欧米のマネでは価値がない みなかた・くまぐす/1867年和歌山生まれ。大学予備門(現東京大学)を経て米英に留学、動植物学・人類学などを学ぶ。帰国後は和歌山県の田辺に住み粘菌・民俗学研究に没頭。分野の枠を超えた学者として知られる。1941年没〔PHOTO〕wikipedia 私が南方熊楠を知ったのは、中学生の頃です。民俗学者だった父の本棚に、著者の名前が難しくて読めない本があった。それが熊楠の本でした。 子供はヒーローに憧れ、「こんな人に自分もなりたい」と思うものですよね。私はナポレオンや織田信長にはまったく惹かれませんでした。しかし、熊楠の伝記を読んでみたら、「日本にこんなすごい人がいたのか」と、すっかり夢中
生と死は渾然一体 家族は持ったものの、熊楠には経済力がありませんでした。「オレくらいの学者なら、パトロンがいて当然だ」と思っていたから、酒屋を経営している弟に生活費を出してもらって研究することに、何の呵責も感じていなかった。金を稼ぐために研究を中断することのほうが時間のムダで、愚かだと考えていました。 買いたい本があると、妻に「明日から、ニラの味噌汁だけでいい」と告げる。衣食を切りつめ、寝る間も惜しんで本を読む。熊野の山中に出かけては何日も採集に没頭して、帰ったら三日三晩徹夜で研究し、バタッと倒れ込んで眠る。まるで脳のリミッターが外れていたかのような精神力と体力です。 熊楠は、日本人として初めて「エコロジー」という概念を提唱したことでも知られています。ただ、熊楠が言う「エコロジー」は、現代人の「環境保護」という考え方とは大きく異なります。 先ほど、熊楠はものごとの「中間」を重視したと述べま
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