黒鉄好@安全問題研究会です。 スペインでの列車事故は、死者が80人を超えるなど、近年のヨーロッパでは最悪のものとなっています。同様の事故が日本で発生しうるのかを含め、関心を抱いている方も多いと思いますので、現時点での国内報道の範囲で簡単にコメントします。 速度超過による転覆脱線事故であるとすれば、類似の事例として、私達日本人がいまだに忘れ得ないJR福知山線脱線事故が挙げられます。JR福知山線事故も、50km/h近い大幅な速度超過がありましたが、今回の事故は80km/h制限の区間を190km/hで走行するという考えられない暴走ぶりです。遅れを取り戻すために制限の2倍以上の速度で走行した人為ミスに加え、速度照査型ATSに相当する設備の不備が複合して起きたものです。 現在までの報道で、スペイン国鉄が現場のカーブに「速度照査型の自動列車停止装置があったが、200km/hを超えないと動作しない設定に