通信網統合、割安サービスに KDDIのFMC構想が実現すれば、例えばこんな場面が現実になる。 最寄り駅から自宅への帰り道。手にした小さな携帯の画面には日本代表のサッカーの試合が映し出されている。日本の攻勢が激しくなってきた時、ちょうど家に到着。「大画面ですぐに続きを見たい」と思いながら、自宅の戸を開けると、瞬時にテレビの電源が入り、ゴールの瞬間が目に飛び込んできた。 携帯との接続情報が、同じ次世代通信網につながるテレビに切り替わったのだ。KDDIはFMCサービスに加入した利用者に対しては、固定と携帯を別々に契約した際の料金よりも割安な額を適用するなどして、他社の固定や携帯に加入する顧客を奪う戦略を検討していると見られる。 次世代通信網――。サービスとブランドの統一を本格化したKDDIだが、今回の取り組みの底流には、その先にある次世代通信網「ウルトラ3G」を活用した戦略が透けて見える。 次世