ゾンビ企業が闊歩する国 東芝が「ゾンビ企業」化し、支離滅裂になっている。 その第一は、先週月曜日(5月15日)、45日前に終了した期の「決算」を、決算の「結果」ではなく、「見通し」として発表したこと。 第二は、その「見通し」で、日本企業として歴代2番目の規模の巨額赤字(9500億円)を出して、事実上の経営破たんを意味する「債務超過」(債務超過額5400億円)に本決算ベースで陥ったこと。企業として死に体なのに、隆々とビジネス活動を続ける、まさに異常事態なのだ。 そして第三は、その債務超過解消の切り札だったはずの半導体メモリー事業の売却手続きが暗礁に乗り上げていること、である。 通常ならば倒産しているはずの状態で、あり得ない珍事のオンパレードだが、その原因は、ゾンビ企業を健全な企業であるかの如く扱う日本のビジネス風土にある。 一刻も早く混乱を収拾するために、決算発表をできない東芝の株式を上場廃