何故かずっと心に残っている言葉がある。 高校を卒業した春休み。卒業したから春休みとは言わないのかもしれないけれど。 都内の大学に進学が決まっていた僕は1人暮らしするアパートも決まりあと何日かで上京っていうくらいの頃。 特に用事もなく行った本屋で元クラスメイトのカンダさんに会った。 カンダさんは女の子。今では高校何年生の時だったか覚えていないけれど同じクラスだった事がある。あれ?中学も一緒だったっけ? ここら辺記憶が曖昧。 何しろ卒業後地元の本屋であった。 別に断りを入れる必要もないのだけれど、僕はカンダさんが好きだったわけではない。 特に仲が良かったわけでもない。 ただのクラスメイトで「あー久しぶりー」って言うくらい。意識もしていない。 だから、その時本屋の入口でお互い自転車を止めて何を話したのかは覚えていないのだ。 「どこの大学いくの?」だったのかもしれないし、 「何で今日こっちにきたの