この人が著者のひとりアポストロス。 数理論理学の専門家クリストスに会いに行くところからはじまる。 さらにアーティストの二人アレコスとアニーが登場する。 全員、このマンガ制作の中心人物だ。 どういうマンガにするか、ミーティングをはじめる。 『ロジ・コミックス: ラッセルとめぐる論理哲学入門』(アポストロス・ドクシアディス/クリストス・パパディミトリウ/アレコス・パパダトス/アニーディ・ドンナ/松本剛史訳/高村夏輝監修/筑摩書房) 描かれるのは1939年9月1日、ヒトラーのポーランド侵攻の日。 世界大戦の秒読みが始まっている……。 主役は、バートランド・ラッセル。 9月4日、大学に到着し、講演をはじめる。 20世紀を代表する哲学者にして、数学者・論理学者。 とはいえ、彼のことをまったく知らなくてもだいじょうぶ。 彼が語るのは、自分の半生だからだ。 父方の祖父の家で暮らすことになったラッセル少年