3日午後、忠清北道忠州市(チュンチョンブクド・チュンジュシ)にある公共研修院の進入路は、防疫車両と救急車両で渋滞していた。政府がここを中東呼吸器症候群(MERS)感染が疑われる人々を集団隔離する施設として活用するという方針を立てると、地方公務員たちが入口をふさいだのだ。 保健福祉部は先月31日、研修院をMERS隔離対象者の施設に指定して運営するよう伝えた内容の公文書を忠清北道に送ると、忠清北道と忠州市が激しく反発している。福祉部が任意の隔離者移送に備えて市役所の職員4人で24時間監視体制を取っている。チョ・ギルヒョン忠州市長は「MERS発生地域でもなく、研修院近くには街や学校・保育園があり適していない」と主張した。 MERS患者と隔離対象者が増えながら政府と地方自治体間の対立が深まっている。他地域の患者を自分たちの地域に受け入れることはできないという「地域利己主義」的な現象もあらわれている