新学期、晴れがましい新入生たちでキャンパスは一杯になる。初々しく見える彼らも、高校や予備校を終えるまでの間に、さんざん試験のたぐいを受け、その答案用紙には幾多もの「○」や「×」が付けられてきたはずだ。いや、これからも大学はもちろん、下手をすると社会に出てからも、それらの記号から逃れられない人たちも少なからずいるに違いない。 日本人には、漢字について色々とあげつらう性質がいつの時代にも残っている。要人らの読み間違え、書き間違えに対する昨今の評も、同根であろう。国語のテストに限らず、さまざまな科目で、答案に記された漢字に対して、「○×」を付けるために細部にまで目を光らせることがあるそうだ。字形を確認し、正誤を判断するために、虫眼鏡まで持ち出されることもあると時折聞く。 この「○」「×」と、その中間の点であることを示す「△」という記号は、万国共通のものなのであろうか。このことについて、特に漢字圏