「iPhoneの独占が崩れた中で、成長を持続できるのか。それがこの場所にいる大半の人の疑問だろう」 10月27日、ソフトバンクは上半期の決算を発表した。増収増益、そして4~9月期として3期連続の純利益の最高益更新と、業績は好調。しかし、気になるのは、KDDIのiPhone販売への参入が今後の業績に与える影響だ。同社の見解に注目が集まる中、決算会見に臨んだ孫正義社長は1枚のスライドを見せる。 2社のiPhoneのどちらを選ぶか――スライドに映るアンケート票にはKDDIに多くの票が集まっていた。発売前に、秋葉原の大型量販店が調査したものという。「背筋がぞっとしたのが、正直な感想。解約の嵐がくるかもしれない」と孫氏。モバイル事業進出以来の最大の危機と感じ、戦略を練ったという。そして10月14日、KDDIとともに「iPhone 4S」を発売。その結果を見て、孫氏は思いをこう語る。 「霧は晴れた」