戊辰戦争以来のわだかまりを乗り越え、困ったときはお互い様――。鹿児島、山口両県の観光業者らが6日、震災後の観光客減に苦しむ福島県会津若松市を訪れ、「風評被害に負けないで」とエールを送った。 会津藩の拠点だった鶴ケ城本丸に観光業者など約50人が集まり、会津若松観光物産協会の職員らが出迎えた。山口市の旅館経営、宮川力さん(69)は「福島は安心で、楽しく旅行できると山口でPRしたい」とあいさつした。 約140年前の戊辰戦争で、旧幕府軍だった会津藩は薩摩・長州の官軍に敗れた。以来、ギクシャクした関係が続いてきたが、近年は会津地方と鹿児島県の間で教職員の交流人事が定着。長州藩が拠点を置いた山口県萩市は4月、震災義援金2200万円や保存食を会津若松市に届けるなど雪解けムードも広がる。 東京電力福島第一原発の事故後、会津の観光客数は大きく落ち込んだ。4〜7月に修学旅行や遠足で会津若松市内を訪れる県外の小