国内メガバンクの預金利回りがついに「0.00%」となった。マイナス金利導入から1年が経過し貸出利回りの低迷が続く中、三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行は4ー12月(第3四半期)決算で初めて預金利回りをゼロ%と開示した。 決算資料によると、ゼロになったのは主に預金者に支払う利息などを示す「預金等利回り」。両行とも前年同期の0.03%から0.00%(4ー9月期は0.01%)に低下した。ただ、これは小数点第3位を切り捨てた結果で、実際にはわずかながら利回りはある。三井住友銀行では4月から0.01%の状態が続いている。 お金は経済の血液だ。預金利回りには銀行にお金を預けることで預金者が得る利息などが反映されている。銀行は預金で集めたお金を事業会社などに貸し、融資金利の一部を預金者に返す。預金利回りの低さは、お金という血液が日本経済の好循環にうまく活用されていないことを暗に物語っている。