核心の平田さんがビケティに違和感を覚えるのは、財政再建はすべてに優先するという感覚を持っているからだと思うよ。もちろん、財政再建は喫緊の課題だが、物事には限度がある。日本は暦年で1.5%強の成長の実績しかないのに、GDP比で1.5%もの消費増税をするとか、原油安だからと今年度も8兆円の緊縮になっているとか、やることが極端なんだね。 実は、リフレ派も似たところがあって、金融緩和はやればやるほど良いという感覚があるように思う。財政再建も金融緩和も、経済には役立つが、どんな薬も分量が多過ぎては、かえって健康を害してしまう。どの程度が適量なのかが決定的に重要なのに、それを素通りし、方向性の議論に終始するような「楽」をしてはいかんのだよ。 定量的な議論をするために、本コラムでは、補正、本予算、地方財政、公的年金と点検作業を積み重ねて来た。需要不足に対応するには、公共事業では無理が出るだろうと読み、消
1980年後半、RPGの文化がライトノベルを席巻していきます。『ロードス島戦記』と『スレイヤーズ』の登場です。それまではエロスとバイオレンスといわれていたライトノベルが、いっきに異世界ファンタジーばかりになるわけ。 当時、アニメブームが終了して空白となっていたオタクコンテンツの領域を狙って、まだ目新しかったテーブルトークRPGやコンピュータRPGを猛プッシュして、角川や富士見がブームを作り上げていったという感じです。それまでのソノラマ文庫やコバルト文庫が、文庫の方向性を確立するのに創刊から数年かけていたのに対して、特に、富士見ファンタジア文庫は、はじめからオタク向けファンタジーを狙い撃ちですからね。 『スレイヤーズ!』の売り上げのピークが1996年、異世界ファンタジーのもうひとつの代表作『魔術士オーフェン』のアニメ化が1999年なので、少なくとも1990年代後半まではライトノベル=異世界フ
日本出版インフラセンター(JPO)は2月27日、2014年6月から展開してきたリアル書店での電子書籍販売を実証事業の終了と、その結果を踏まえた事業化へのステップを明らかにした。 同事業は、リアル書店の活性化を目的とする取り組みの1つとして進められてきたもので、複数企業によるコンソーシアムでリアル書店での電子書籍販売が行われていた(関連記事参照)。 「BooCa」と呼ばれるこのサービスでは、書店店頭に作品名が記されたカードを約3000タイトル陳列、カードに記されたコードを入力することで、対応する電子書店(実証事業では楽天Kobo電子書籍ストア、BookLive!が対応)でコンテンツをダウンロードできる。書店員によるサポートや、店頭での現金決済や図書カードなどクレジットカード以外の支払いを可能にするなどしていた。 実証事業の総括としては、「リアル書店では、コミックより書籍の売り上げが多い」「購
交差点での事故を防ごうと、歩行者の信号が優先的に青になる信号機の運用が名古屋市内の小学校近くの交差点で始まりました。 運用が始まったのは、名古屋市中川区の中島小学校の前の交差点にある信号機です。 車が通らないときは常に歩行者の信号が青で、車の信号が赤になっています。 歩行者は交差点をスクランブル横断することも可能ですが、車が近づくとセンサーが感知して、12秒後に歩行者の信号が赤に変わり、その後、車の信号が青になる仕組みです。 この付近は国道1号線の抜け道になっているため、子どもたちの通学の時間帯にスピードを出した車が通るのが危険だという指摘が住民などからありました。 これを受けて警察が対策に乗り出し、子どもたちの下校の時間に合わせて、26日午後2時から運用が始まりました。 去年、愛知県では交通事故で死亡した人が204人に上り、12年連続で全国最悪でした。 このうち、およそ半数が交差点での事
出版状況クロニクル82(2015年2月1日〜2月28日) 15年1月の書籍雑誌推定販売金額は1088億円で、前年比0.6%増。13年5月以来、20ヵ月ぶりに前年を上回っているが、前年が5.5%減と大きかったことに加え、送品増加と返品減少によるものである。 その内訳は書籍同1.3%増、雑誌0.1%減、雑誌のうちの月刊誌は3.5%増、週刊誌は11.6%減。返品率はわずかに前年を下回ったが、書籍37.0%、雑誌44.1%と高いままだ。 これらの送品に基づく書籍雑誌推定販売金額は前年を上回るものになっているけれど、書店実売は前年比7%台のマイナスで、書籍は同7%減、雑誌6%減、コミックス10%減、ムック8%減と、全滅状況にあるといっていい。それに合わせ、来月以降の書籍雑誌推定販売金額も下方修正されていくだろう。 1.複数の確実な情報筋によれば、リブロ池袋本店が 6月で閉店するようだ。 [箝口令がし
宇野常寛 @wakusei2nd 宇野常寛 (評論家/「PLANETS」編集長) 連絡先→ wakusei2ndあっとhttps://t.co/1MpXIjJCP6 著書に『母性のディストピア』『遅いインターネット』『水曜日は働かない』など。 質問はこちら。→ https://t.co/WpHzZQUM6x https://t.co/78NzvhKkxU
1941年以来、使われてきた「編集局」の名称を廃し「事業局」として再編する。業界売り上げ2位(2012年度、帝国データバンク調べ)の老舗出版社から「編集局」が消えることには、注目が集まりそうだ。 今回の組織改編は、インターネットの発達など出版業界を巡る環境の変化に、既存の出版システムでは対応しきれなくなったと同社が判断したため。 第一編集局など現在13ある編集系のセクションは、第一事業局~第六事業局に再編。書籍や雑誌を編集して終わりではなく、読者へ届ける方策まで意識し、関連事業も含めて発展させることを目的とする。このため一部の局には、内部に広告営業の機能も加えた。 同社の野間省伸(よしのぶ)社長は「世界中の読者に『おもしろくてためになるエンタテインメントコンテンツ』をお届けする組織に生まれ変わるため、改革を断行する」などとコメントしている。
先月来、TPP協定での知的財産条項案における交渉が進んでいる旨の一部報道が行われております。特に、著作権侵害の非親告罪化導入等については、我々コミックマーケット準備会(以下、準備会とします)もその状況を大変憂慮しております。 これまでも準備会は、TPPにおける著作権問題に関して慎重な対応をしてくださることを、様々なチャンネルを通じて関係する皆さんにお願いをしてまいりました。 そのいくつかを例に挙げますと、2013年7月には、政府TPP対策本部のパブリックコメント募集に際して、ご意見をお送りさせていただき、非親告罪化導入等について、慎重な対応をお願いしました(下記参照)。 2014年8月には文化庁のご依頼により、文化審議会・文化政策部会のヒアリングに参加致しました。同部会では、2020年をスポーツだけでなく文化芸術の力でも盛り上げていくための方向性のご検討をされており、その議論を深めるために
評価には基準がいる。経済運営は、成長させたら成功、できなければ失敗で良かろう。そうであれば、アベノミクスの評価は、1.6%成長の2013暦年は成功で、ゼロ成長の2014暦年は失敗となる。何が良くて、何がダメだったのか。浜田宏一先生が「アベノミクス経済学」の書と位置づける『世界が日本経済をうらやむ日』を手元に置きつつ、少しばかり考えてみたい。 ……… 新著の内容は、端的に言えば、大胆な金融緩和がいかに景気浮揚に有効かを説明しようとするものだ。基本は、「期待に働きかけ、投資を促す」というものだが、これには議論も多いところだろう。もっとも、金融緩和が通貨安と資産高をもたらし、それが輸出増や消費増を引き出して、この需要により設備投資や雇用が創られるというのであれば、賛同者は、かなり増えるに違いない。 こういう効果があって、2013年は1.6%成長を実現したわけだが、野田民主党政権下の2012年でも
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